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魔法使いの俺、日本に転生  作者: アウストラロピテクノロジー
7/13

お礼のデート?

 如月真琴さんを助けてから1週間が経過し、早速連絡が来た。明日は仕事が休みだからぜひご飯でもとのこと。

 結構見た目が若かったので大学生くらいかと思っていたが社会人だったのか。予想外である。高卒で働いている可能性もあるが。


 せっかくのお礼のデート?なので俺は今まで稼いだお金でよくわからないながらも服を購入した。まあそれなりに見えればいいだろう。

 この世界で初めて服を買ったので結構緊張してしまった。結構なブランドのお店に入ってしまったらしくお店のお兄さんが付きっきりで対応してくれた。

 試着室の前で待たれるのはなんだかむず痒かったがこの世界のファッションセンスがゼロな俺にはよかったかもしれない。ブランド品といえども幸いタバコ違反狩りで稼いだお金があるので余裕を持って買うことができた。


 暇な俺は待ち時間の1時間ほど前に待ち合わせ場所に到着しスマホをいじくる。

 そして待ち時間の30分ほど前に如月真琴さんがきた。シンプルな水色のワンピースを着ておりファッションセンスがない俺でもよく似合っていることがわかる。似合っているというかこの人ならどんな服を着ても似合うのではないだろうか・・・。素敵だ。口には出さないが。


「鈴木さん!早いですね!?あれ?私時間間違えてませんよね・・・?」


「大丈夫ですよ。暇だから少し早く来ただけです」


「そうですか!時間を間違えてしまったかと思って焦っちゃいました」


 そう言って如月真琴さんはえへへと笑う。可愛い。


「では少し早いけど行きましょう!」


 今日の予定はシンプルにお食事だ。なんか美味しいお店に連れて行ってくれるらしい。先導する如月さんについていくこと約10分。目的地のお店についた。

 そのお店はお店のようには見えない。いわゆる隠れ家的なお店だった。入り口に置いてある物や設備をみるに高級そうである。俺は奢られる方だが若い女性の財布的に大丈夫なのだろうか?

 お店の人に案内されて俺たちは奥の個室へと連れて行かれた。


「あの・・・すごく高そうなんですが大丈夫なんですか?」


「大丈夫です!気にしないでください!こう見えて私結構お金持ちなんですよ」


 まさかの回答が返ってきた。この美貌に合わせて金持ちらしい。天は人に二物を与えます。


「まさかお金持ちだなんて。どんなお仕事をしてるんですか?」


「プログラミングとかあとはインターネット関係の広告収入で稼いでるんですよ」


「ぷ、プログラミング・・・?」


 プログラミングとか広告収入とかよくわからないがすごそうだ。


「プログラミングっていうのは・・・うーん。簡単にいうとコンピュータにやらせたいことを命令できるように専用の言葉で指令書を作ることって言ったらいいのかなあ」


「な、なるほど。俺にはちょっと難しそうです・・・」


「普通に生活している上で触れることはあんまりないですよね。でも今はITの時代なので知っておいて損はないと思います!」


「俺も少しは知っておいた方が良さそうですね・・・」


 そんな他愛もない話をしていると料理が運ばれてきた。英語なんだか日本語なんだかよくわからない料理名をつらつらと聞かされたはほとんど理解することができなかった。なんとか聞き取れたのは〜をのせて。とか〜を添えて。とかだ。高級料理店てなんかよくわからないけどすごいんだなあ。

 料理の凄さに圧倒されながらも食べ始める。


「お口にあいますか?」


 料理の名前と見た目がすごすぎて正直味がよくわからないがここは話を合わせておこう。多分うまい。


「美味しいです。こんな料理食べたことがないので新鮮です」


 そう。俺は異世界育ち且つ山奥育ちである。こんな料理食べたことあるはずがないのだ。


「このお店は私が稼げるようになってから自分へのご褒美でたまにくるお店なんです。お口に合うのであれば嬉しいです」


 嬉しそうに微笑む如月さん。やはり可愛い。

 俺は今まで気になっていたことをズバリ聞いてみることにした。


「社会人になってからどのくらいなんですか?失礼ながら俺はてっきり大学生かと思っていました」


「ふふふ。大学生に見えましたか。実は社会人になってからはまだ1年ほどです。ただ大学生の頃から似たようなことでお金を稼いでいたので働いている期間は数年と言いますか。今は23歳です。なんだか自己紹介みたいになっちゃいましたね。そういう鈴木さんはおいくつなんですか?」


「俺は今18歳で今年19歳になりますね」


「えぇ!?18歳!?わっ若いっ・・・」


 如月さんは俺の年齢を聞いて体をのけぞらせながら驚いた。


「意外・・・でしたか?」


「はい。とても落ち着いているし、あんなことがあっても冷静に助けてくれたし・・・。てっきり同い年くらいかと・・・」


 同世代と比べて落ち着いているのは前世の記憶があるのであながち間違いではないだろう。俺に友達はいないが東京に来て若者たちを見ててそう思うことはあった。シンプルに老けているのかもしれないが。


「正真正銘の18歳ですよ」


 戸籍がないので正真正銘という言葉がやや怪しいが俺がこの世界に生まれてから18年経過していることは事実だ。


「とういうことは大学1年生とか?」


「いえ、進学はしていないです。その日暮らしですね」


 義務教育すら受けていない俺が大学なんて行けるはずがないのだ。


「えぇ!?今の時代に大学に行っていないなんてなかなか珍しいですね。何かやりたいこととかが?」


「うーん。色々事情がありまして・・・」


「ご、ごめんなさい!詮索してしまって・・・」


「いえいえ、気にしないでください」


 そう言って俺は話を切り替えるために最初に運ばれてきた小さいコップに入った飲み物をぐびっと飲む。

 それを見た如月さんがあっ!っと声をあげる。


「ん?どうかしました?」


「ごめんなさい!てっきり同い年くらいだと思ってたから、それ食前酒なのでアルコールが入っています!」


「そうでしたか。ちょっとぐらいなんで大丈夫ですよ」


「それなら良かったです。本当にごめんなさい・・・」


 なんだかさっきから謝られてばかりで申し訳ないなぁ。


「本当に気にしていないので、大丈夫れすよ。あれ?大丈夫れふよぉ」


 おっと。なんだかフラフラしてきたぞ。


「も、もしかして!?」


「この量のお酒で酔うらんて、あるわけないれすよ」


「み!水を飲んでください!」


 慌てて水を勧めてくる如月さんも素敵だなぁ・・・。という感想を最後に、俺の意識は遠のいて行った。


「面白い!続きが気になる!応援したい!」



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