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俺が最強になるまでの物語  作者: アルトラ
幼児期
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体術

 昼飯を食べて家から山に戻った俺達はさっそく体術の練習をすることにした。

「早速体術の練習をやろうか」

「何するの?」

「組手をしよう。基本がわからないから実践経験を積むしかないからね。師匠がいれば基本から教えてもらうことができるけど、この村にはいないからね」

「分かった」

「身体強化を使って全力でいこう。今の体で身体強化無しだとじゃれ合いにしかならないし、体が強化されるから怪我のリスクも減らせるしね」

「わかった」

「なるべく寸止めでお願いね。痣は少しくらいあってもいいけど、多すぎると心配されて面倒くさいことになるから」

「いく」

 リナが愚直に拳を突き出してくる。それを避けてカウンター気味にジャブをする。身体強化の強化具合に差があるので俺は寸止めにする。

「一回目終わりだね」

「次」

 リナは負けたことを気にした様子もなくどんどん攻めてくる。もし俺の攻撃がリナに当たってしまったら骨が折れると思う。前に全力で身体強化をしながら枝を折ってみたところ自分の腕くらい太い枝まで折ることができた。それ以上は枝がなかったので調べることができなかったが、かなり余裕があったので相当危ないと思う。

 身体強化でこれってことは他の魔法はもっと強力なんだろう。そりゃ、魔導士しか教えちゃダメなんて法律が作られるわけだ。

 そんなことを考えながらリナの攻撃を避けて大きな隙ができたらカウンターを仕掛けるということを繰り返した。こんなことを一方的にできるくらいに差があるのだ。攻撃を弾いたりするとリナが怪我をするかもしれないので避けることだけを意識する。

「避けるだけ?」

「攻撃しちゃったらリナが怪我しちゃうからね」

「むかつく」

 リナが不機嫌そうに言った。人を煽るのは楽しいなぁ。攻撃するときに身体強化の強化具合を同じにできればいいのだが、俺が調整をミスったら大怪我させちゃうところが難しいところだ。



 俺たちは休憩をはさみながら夕暮れまで組手をした。

「今日はここまでにしよう。もうずいぶんしたからね」

「分かった」

 身体強化を使っているからといって疲れないわけではない。俺はもうへとへとだ。避けているだけとはいえ大振りで避けているし、いつ攻撃が来るか分からないからずっと集中してなければいけなかった。リナもずっと攻撃していて疲れているだろう。

「雨の日や天気が悪い日は休憩日としよう。怪我したり風邪をひくと長い間休むことになるからね」

「分かった」

 とはいえどこかで怪我をしなきゃいけないだろうな。俺も前世は生粋の日本人だから痛い思いなんてしたことないしなぁ。痛くて動けないということはなるべく減らしたいな。それに冒険者になったら熱があっても動かないといけないこともあるだろうしな。

「念を押すけど身体強化のことは親御さんにばれないようにね」

「分かってる」

リナは頭がいいという次元じゃないのでばれるようなことにはならないだろう。



 家に帰った俺は親に八歳になったら冒険者になることを伝えることにした。

「父さん、母さん俺八歳になったら冒険者になりたいんだ」

「そうか。剣を教えてほしいのもそのためか?」

「うん」

「なりたければなればいい」

 よっしゃ!父さんからの許可は得られた。あとは母さんだけだ。

「そうね、お母さんと約束をしてその約束を守ってくれるのならいいわ」

「分かった。絶対守るよ」

「学園にはしっかり行くこと。これは絶対に守ってね」

「うん、分かった」

 俺は十二歳までに死ぬ予定はないので余裕だな!なんて冗談はさておいて死ぬつもりは本当にないので、冒険者になっても慎重に生きていくとしよう。

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