表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/57

選択肢3


裏口を出た瞬間。


ドアを開けると、見覚えのある背中がすぐそこにあった。


「あら?」


ふいをついて声を出した瞬間、男は険しい表情で勢いよく振り返った。


「!誰……って、ソフィー様!?」


驚いた顔で振り返ったのは、ここにいるはずのないランデルだった。


「どうしてここに?殿下が近くにいるのですか?」


「いえ、殿下はおりませんよ。今は広場の方で暴動をおさめているところです」


「ではこんなところにいては、殿下をお守りできないでしょう」


近衛騎士だから当然殿下のお傍を離れられないはず。

不思議に思って尋ねると、ランデルさんは何が嬉しいのかニコニコと笑顔で言った。


「殿下の命で、ソフィー様のお側にいるよう命令がくだりましたので」


「え?わたしを?」


「はい!殿下の騎士となって早数年。まさか殿下に大切な女性ができるなんて……ははっ不思議なもんですね。つい昨日までは自分のことばっかりの自己中王子だったのになあ。って、ソフィー様どちらへ!?」


話が長くなりそうだったから、気づかれないようそっと離れようとしたのに。


「ソフィー様いけません!安全なところにいていただかないと。俺が怒られますからまじで!」


「本音がだだ漏れですよ?それにちょっと覗くだけなら平気でしょう?ランデルさんの剣さばきも見たいし」


「いやいや……見ます?」


ランデルと剣技について語らっていると、気づけば広場の目の前に到着していた。


建物の陰に身を潜め広場の方を見ると、男たちが数人捕らえられている。


広場中央の銅像に縛りつけられ、そのまわりで皇太子殿下直属の騎士たちが見張っているようだ。


少し離れたところでは、抵抗する数人の男たちを騎士達が取り囲んでいた。


「あちゃー……」


「?どうかしましたか?」


ランデルは観念したように目をつぶり、天を仰いでいる。



「こんなところで何をしている?」


突然、背後から不機嫌な男の声がした。反射的に背筋がピンとのびる。


おそるおそる振り返ると、眉間にぐっとしわを寄せるクロームがいた。


「あ、あら殿下!ご無事でなによりですわ」


周辺の温度が急激に下がった。絶対気のせいではない。

クロームはニコニコと笑顔を貼り付けたソフィーをじっと見下ろした後、小さくため息を吐いた。


「言い訳は後で聞く。くれぐれも邪魔するなよ」


(邪魔って、そんな言い方しなくても)


一瞬むっとしたが、邪魔しに来たことは確かなので、何も言い返さずに広場の方に目線を戻した。


物の数分で、騎士団に広場は完全に制圧されていて、特にソフィーの出る幕はなさそうだ。


これで一件落着ねと、息を吐いたときだった。


「なにすんだ!はなせよっ」


聞き覚えのある声がして振り返った先には、見覚えのある少年が黒装束の男に捕らえられていた。


「皇子ってのはあんたか?」


クロームに向かって短剣を向けた男は、少年をかついだままニタニタと笑ってクロームへと近づいてきた。


「捕らえろ」


隣の影が消えたかと思うと、次の瞬間にはズルリと男が崩れ落ちた。

背後から現れたランデルが、少年をしっかりと脇にかかえながら、男の短剣をひょいと拾った。


「?なんだ、拍子抜けするくらい手応えなかったな」


その素早さに感嘆していると、ランデルのしまったという顔が一瞬ちらつき視界が揺れた。


「残念。本命はこっち」


「へ?」


気づけばソフィーは宙に浮いていた。


「ソフィー!」

「ソフィー様!」


首のつけねに衝撃を感じ、ふと視界が暗くなる。

クロームの焦ったような声が聞こえるが、その表情まではわからない。



(完全に油断した……)



焦りとは裏腹に意識は遠退き、ソフィーの意識は途切れた。


気づけば前回の更新から半年も経ってました。。。


今年は更新できるようがんばります(^_^;)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ