再会3
ハーブの収穫をした日から1週間後、ソフィー宛に2通の手紙が届いた。
1通はルークからの手紙。
“やっと店に予約が取れた。少し先だけど日程は問題ないか?君の返信を待ってる”
「2週間後か。楽しみね」
日程は問題ないことを手短に手紙にしたためた。
もう1通は……王家の紋章が入った手紙だ。
嫌な予感がするのでしばらく放置しておきたかったが、王家の連絡を無視するわけにはいかない。
しぶしぶ封を切った。
“ソフィー嬢へ
長引いていた遠征を終えて王宮へ戻ることになった。戻ったら今後のことを話そう”
「……殿下からだわ」
それは、クロームから初めて届いた手紙だった。
「今後のことを話そうって、私はただ婚約破棄できればいいんだけど……」
なかなかに話の通じない男ね、とひとりゴチた。
2週間後ーーーー。
「いやーーーー今日はいい天気だなあ。ね?ソフィーもそう思わないか?」
ルークをジト目で見たあと、ソフィーは大きなため息を吐いた。
「リリーが一緒ならいいって言わなかった?ルークと2人なんて聞いてないんだけど」
「まあまあ、そんな難しい顔しないで。もう来ちゃったんだから楽しもうよ」
「はあ……私これでもクローム殿下の婚約者なんだからね?立場的にまずいのよ、こういうの」
「じゃあ君が殿下の婚約者じゃなければ喜んで来てくれた?」
「それは……」
ソフィーはリリーと3人で街に遊びに行くと思っていたが、迎えに来た馬車にリリーの姿はなく、乗っていたのはルーク1人だった。リリーがいないのを残念に思いながら、ルークと2人きりで過ごす予想外の展開に少し緊張していた。
(これじゃデートみたいじゃない!)
「大丈夫。店は貸し切りにしてあるし、顔を見られないように深めの日傘も用意しているから」
「……まあいいわ。来てしまったものはしょうがないし」
そう、しょうがない。もしバレたらルークにすべて責任を取ってもらおう、と決めた。




