再会1
三年後ーーーー
思いのほか、平和な日常が続いていた。
遠征に旅立ったクロームは、最低二年という期間を超えても戻らなかった。対外的にはソフィーの婚約者という立場がありながら、手紙のひとつも送ってくることはなかった。
だがソフィーは、クロームと婚約しているお陰で縁談で悩まされることもなく、夜会も出席しなくてよいと言われているので、自分のやりたいことをやりたいようにやって自由な日々を楽しんでいた。
お茶会の事件で毒の事件の関与を疑われていたリリーは、王家の調査により疑いが晴れた。犯人は未だ捕まっていないが、目星はついているらしく、王家が引き続き調査を行っているという文書が暫くしてカンデス家へ届いた。
リリーの疑いが晴れてから、ソフィーは定期的に連絡をとり、お互いの領地を行ったり来たりする仲になった。そのうちリリーの二つ上の兄、ルークもなぜかリリーと一緒にカンデス家を訪れるようになっていた。
「今日も忙しそうだな?ソフィー」
「!ルーク!驚かさないでよ!」
カンデス家の裏の畑で、ソフィーは自作のハーブの収穫をしていた。
天気も良く、ちょうど収穫がおわり、ゴロゴロと日陰で休んでいたところだった。
「お兄様!またご挨拶もしないで……先に行かないでください!私が先にソフィーに会いたかったのに」
「悪いリリー。つい、な」
はあ、とため息をつくリリーは18歳になり、整った見た目に色気がプラスされて、社交界でも常に注目を集めていた。
夜会では、彼女を自分の婚約者にしようと挑む若い男達が後を絶たない。
我こそはとリリーにデートを申し込み、今のところ100%の確立で玉砕している。リリー曰く「若い男はお呼びじゃない」と。
「お兄様の悪い癖ですよ!息をするように女の子をからかうのが趣味なんだから。ソフィー、ごめんね?許してあげて」
「大丈夫よリリー。少し驚いただけ。でもルーク、私倍返しするタイプだから気を付けてね?」
「えっ何ソレ聞いてないんだけど」
「ソフィーの気のすむようにしていいからね?クズなお兄様を懲らしめてくれるのはソフィーくらいしかいないから……」
「ねえ、俺の扱いひどくない?キツくない?これでも社交界人気ナンバーワンなんだけどなあ……」
リリーと同じシルバーの、短く切りそろえられた短髪に、きりっとした目元。
爽やかで紳士的な見た目とは反して、ルークは口を開けば女の子をからかうのが趣味のようだ。
ソフィーは妙に気に入られたようで、気づいたらリリーと遊ぶときには彼もセットでついてくるようになっていた。
☆更新遅くなりました~汗
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