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すけすけ眼鏡2

思わず声に出してから素早くリビングに移動しようとすると目の前をアオキが遮ったと思いきや我先にとリビングに向かうので背中を掴んだ。

「おい!」

コシミズが呼びかけるとアオキが後ろを見て笑いながら言う。

「俺もお前と同じ事を考えたんだよ」

「おぬしも悪よの~」

「いえいえお代官さまほどではございませんよ~」

コシミズはニヤニヤしながら答えるとアオキもニヤニヤしながら言う。

「変に怪しまれないように自然に出よう」

「そうだな、俺達は今まで二人で仕事をしていて二人が帰ってきたから様子を見に来たって感じだ」

「わかった」

「なら行くぞ」

アオキは前を向いてゆっくりと歩き出したのでコシミズも少し間を開けてから続いてリビングに入るとアオキが言った。

「おかえり」

「ただいま、アオキさん」

コシミズも続いた。

「二人ともおかえり」

「ただいま、コシミズさん」

返事をしながらユウが何かの紙袋と中身の入ったスーパーのビニール袋をテーブルの上に置こうとしていた。

「手伝うよ」

アオキが言い自然にユウに近づくのでコシミズはユウの隣にいるエルヴァを見た、エルヴァもブランドなのか店の名前が書かれたビニール袋を持っていた、エルヴァはコシミズたちが強奪というか誘拐してきたので服や下着などなく買いに行かなければならないのだが、コシミズとアオキのおっさん二人はエルヴァみたいな女の子の服や下着を買ったことがなくよくわからないし、変態として通報される可能性だってあったのでユウがエルヴァと買い物に行ってくれて本当に助かった。

「エルヴァもおかえり」

言いながら手をのばして荷物を持とうとするとエルヴァが手を伸ばしてコシミズの手を掴んだので思わず笑って言った。

「荷物だよ」

コシミズが言ったがエルヴァは手を離さないので助けを求めてアオキとユウの二人を見たが二人は買ってきたスーパーの袋から食品を出して冷蔵庫に入れていてこっちを見ていなかった、思わずため息を付きながら反対の手でエルヴァから袋を受け取ってエルヴァをソファまで引っ張ると疲れていたのかすぐにソファに座った。

「この袋はなんなんだ?」

言いながら中身を覗くと白い布やピンクの布のヒラヒラしているのが見えた。

「それはエルヴァちゃんの服と下着です」

ユウが振り返りコシミズを見て言った。

「一余、下着なんで私がしまっておきますけど、エルヴァちゃんのタンスってドコにあるんです?」

「あっ」

思わずアオキを見るとアオキも気が付いたようで顔を捻った。

「どうしたんです?」

「イヤね、最近越してきたばかりで服もほとんど無かったから服を入れる場所なんて用意してなたった、すぐに用意するよ」

「わかりました、少し喉が渇いたから冷たいお茶もらいますね」

言いながら冷蔵庫からお茶のペットボトルを取り出してエルヴァの隣に座るのを確認してアオキを見ると頷いた。

二人はユウを見ながらおでこに掛けていたすけすけ眼鏡を下ろしてゆっくりとダイヤルを調節した。

「おっ」

「わぉ」

コシミズの目には白いきれいなほっそりとした肌の背中とお尻の割れ目が見えた裸のユウの姿が見え思わず感嘆の声をだしてしまった。

「どうかしました?」

ユウが振り返り胸が見えるかと思ったが顔だけ振り返り額に眉を寄せて不思議そうにこちらを見て続けた。

「二人ともなに室内なのにサングラスをしてるんですか?」

「いや今作業をしていてなぁ、コシミズ」

「あぁ、その途中で」

「エルヴァさん!!ユウさん!!その二人から離れてください!!」

隣のアオキの工房兼倉庫からブサイクなぬいぐるみの声が聞こえてきた。

「離れる?どういうこと?」

「二人はあなた達のハダカを見ようとしているんですよ!!」

「ハダカ!?」

叫びながらユウが立ち上がながら腕で胸を押さえる後ろ姿が見えアオキが大声で叫んだ。

「おい、何言ってんだ?そんな便利な眼鏡存在するわけ無いだろ」

「そうだ、言いがかりはよせ」

コシミズも後に続いたが、ユウは胸を押さえた後ろ姿のままで動かずに首だけ捻りこちらを見て叫んだ。

「いいからその怪しい眼鏡を取ってください!!」

「わかった、わかった」

コシミズが返事をした。

「仕方ない・・・」

アオキも言うので眼鏡を取ろうとしたが、先ほどから何も言わないエルヴァが気になってしまい思わずソファに座っているエルヴァを見るとエルヴァも裸に見えていた。


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