今、始まる
[7]
黒いマントの男は俺をじーっと見ている、しかし、マントのせいで目以外のパーツがよく見えない、
近づいてみるとそいつはだれか分かった、あの人を警戒する目、髪、そして身長、
そう、アレスだ。
「驚かすなよ~俺を殺した犯人かと思ったじゃないか」
俺の声に気付いたアレスは「遅い」と言う、俺はアレスにすまんと謝る。
俺が来たというのに、アレスはまだ後ろに振り向いたりして警戒を続けている。
警戒しすぎだろと突っ込みを入れると、「そりゃそうだろ、外ほど安心できないところはない。」と怒られた、
どうやらアレスは俺に危ないことがないかわざわざ来てくれたみたいだ、、、
と言って終わりたかったのだが・
[8]
いつものというか久しぶりの学校の帰り道をアレスと歩く、しかし、アレスは警戒しっぱなし、しかも早歩き、荷物が重い俺からすると待って、待って状態である。
するとアレスは急に止まる、なんだよ、と俺が言うと、
「やっぱりか、俺らはどうやら奴に後をつけられてるみたいだな。」とアレスが言う、
「奴って?」と俺、
「お前の命を奪った犯人だよ。」
その言葉を言われたとき、あまり実感がなかった、
今自分が命を狙われている、死ぬかもしれないという実感がなかった。
なぜなら普通じゃありえないからである。
それがここ最近で何回も起きている、あと何度こんなことが起きるのだろう。
もう俺の頭は混乱していた。その混乱を解くかのようにアレスは今から逃げる、と言い、
俺の手を引っ張り、亀岡商店街の峰岡八百屋の横にある細い道に連れていかれ、
今からここで奴と戦う、準備はいいか?と聞かれた。その言葉に俺は、
「もちろんだよ、最初から戦う気でいた、奴を倒すためにな!」
もしかしたら死ぬかもしれない、そんなことはもう頭の中にはなかった。
ここで逃げてもまたやつは来る。
どうせなら今ここでやらないと、ダメだ。
そして戦いは始まった。
[9]
内心、僕の心は震えていた、アレスもそうだろう、アレスも俺も命は一つ、広がる空に
黒いマントが浮かぶ、そう、奴だ、敵だ、敵がやってきたのだ。
その敵は来たとたん、「おやおや、二人も、ラッキーだな、さっさといただくか。」と言い、俺たちに銃を向けた、相手は片手に1つずつ銃を持っており、攻撃を始めた、銃声が亀岡商店街に響く、逃げ場は相手がふさいでいるため、ない、攻撃する隙もない、だめだやられる、「ほらほら、どうした所詮ガキだな、そんな奴に命などいらない、長生きさせるのなんか無駄だ!」、こいつ、、、こんなふざけた想いで人を殺していたのか、
あれ?声が聞こえる、ここ、ここだよ、と、どこだ、どこからだ?
あれ?奴つの心が黒く光ってる、まさかここからか?
敵の攻撃を警戒しながら、見てみる。
ああ、奴の心の中が見える、どんどん黒色に染まっていく、その中に子供や大人の声が聞こえる、クソ、クソ、全員、彼に殺された奴だろう。
まだ俺ら以外にもこんなに命を奪われたやつがいるのか、こんな奴に、、
俺はその時に変わった、俺は憎しみを力にした、敵はそれに気づいていない、
今か?いまなのか?今、殺ればいいのか?