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糖度100パーセント  作者: リクルート
64/70

遊びに行こう

 家を出てから、バスに揺られて三十分。バスを降りて、十分ほど歩けば目的地だ。話しながら歩いていると、すぐにその場所に着いた。

 playing! この場所はこの街に住むなら一度は訪れたことがあるだろう場所だ。なぜなら、スポーツにゲーム、カラオケなど、いろいろなことができるのは、この場所だけだ。さらに三時間で千円と言う値段で、他のチェーン店よりも安上がりなのだ。つまり、稼ぎの多くない高校生に優しい遊び場なのだ。

 受付を済ませて、中に入った。遊ぶのにリュックなどの持ち物は邪魔なので、ロッカーに預ける。

「まず、何しよっか」

 姫灯がみんなに聞いた。

 口々に自分のしたいことを言っていく、彼女たち。来織だけが遠慮しているのか、特に何も言わなかった。全く、みんあ許すって言っていることだし、気にしなくてもいいと思うんだけどなぁ。

 結局、スポーツからすることになった。バドミントン、バスケ、サッカーなど全部で、八つほどのスポーツができるようになっている。俺たちはすべてのスポーツを楽しんだ。この時は来織も楽しそうな表情をしていて、安心できた。彼女の沈んだ顔はあまり見たくない。


 汗をかいて、疲れた俺たちは体を動かすのはもういいということで、ビリヤードをやることにした。ビリヤードは姫灯の独壇場だった。ハンデとして、彼女は九番の球を他の球で狙わないというものを追加しても、全く勝てなかった。というか、その制限は意味なかった。どんどん球を落として、結局、九番を落としてしまったからだ。知ってはいたが、圧倒的だった。ビリヤードは勝ち目がないとして、次にダーツをすることにした。姫灯はダーツはやったことがないようで、 的に当てるだけで、精一杯のようだった。ここで意外なことに織姫が高い点数を叩き出していた。彼女は、嬉しそうな顔をしていた。

 最後はゲームコーナーに移動して、それぞれ好きなものをやることになった。まぁ、みんなで集まっても、全員でできるものなんて少ないし、バラバラになるのは仕方ないと思ったので、反対はしなかった。

 さて、ここで一人でゲームするのはつまらないだろうし、誰かと一緒にやりたい。そう思った俺は、灯勇を探した。


 彼女は音楽ゲームの筐体で遊んでいた。

「灯勇、俺も一緒にやっていいか」

 彼女は頷いて、隣を指で示した。ここでやれということなのだろう。俺は彼女の隣にある筐体の前に立った。操作方法を彼女に教えてもらう。楽曲は俺も知っているものを選んでもらい、ゲームが始まった。六つあるボタンを流れてくる音符に合わせて押す。音楽ゲームをあまりやらないので、難易度はイージーだ。音符の数が少なくて、かなり簡単だ。余裕があったので、隣ウィ見ると、音符がとんでもない量になっていた。ボタンの叩く音も俺のとは違った。六つのボタンを押す手が止まることはない。おお、これが上級者か。

 ゲームを終えると、彼女は長く息を吐き出した。

「ちょっと疲れた」

「このゲーム得意なのか」

 彼女はコクリと自信を持って頷いた。

「昔からこのゲームはやってる。今でもゲームセンターに行ってやってる。でも、この筐体は少しだけ古いやつ」

 あまり話さない彼女がここまで話すというのは、相当好きなことなんだろう。

「私はもう少しここにいるから」

 そう言うと、彼女はまた筐体の前に立った。じゃあ、俺は他の人のところに移動しようか。


 姫灯はロボットアクションのゲームをやっていた。彼女にロボット好きと言う印象はなかったが、何かの気まぐれでやっているだけだろうか。とにかく、声をかけてみよう。

「姫灯」

「あ、こんにちは。在来君」

 彼女は自分のゲーム画面から目を離して俺に返事した。その間に、彼女のは機体はダメージを受けていた。それに気がつかず、話を進める。

「一緒にやろうよ、これ」

 そこで自分の機体がダメージを受けていることに気がついた。

「在来君。隣座って、援護して」

「オッケー。援護に入りまーす」

 一台に二つ、操作盤が付いているので、彼女の隣に座って、ゲームを始めた。画面には乱入の文字が出て、俺がフィールド内に現れた。ターゲットは自動でつけられるので、後は当たらないようにかわしつつ、ビームを放つだけだ。

 そう思っていたのだが、そう簡単にはいかなかった。俺のが射線上に、彼女の機体が割り込んできて、うまく相手の機体に当てられないのだ。フレンドリーファイアがあるので迂闊にビームは放てない。それなら、接近戦だ。剣に持ち替えて、敵に挑む。これまたうまくいかない。俺が接近戦をしようとすると、なぜか、彼女がビームを俺の機体に当てるのである。なんともチームワークが悪い。そうこうしているうちに、時間切れになって、ゲームオーバーになってしまった。

「あの、ごめんね。私ゲーム下手かも」

「謝ることない。楽しかったらいいだろ。ほら、もう一回やろうぜ」

 それから、もう一度だけ同じゲームをやった。今度は、彼女も俺もしっかり操作できるようになっていて、うまく連携して敵を倒していった。

「よし、うまくいったな」

「うん、ちゃんとできたね。私達のコンビネーションは最高だよ!」

 次のステージもその次も、俺たちの連携はうまくなっていく。そうやっていくうちに、ゲームをクリアした。

「達成感あるね、これ。最後の敵は手強かった」

 それに頷いて返事を返した。

「そういえば他の人はどこにいるかわかる」

「灯勇は音楽ゲームのところにいると思うぞ。他の人はわからない」

「そっか。じゃ、私灯勇のところに行ってくるよ。じゃね」

 そう言うと彼女は去って行った。さて、俺はどこに行こうかな。

続く。

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