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暇な時間
※Dark・Hunter2─闇夜の道化師─『正義の見方【13】』より。
道化は言った。
「僕の名前を覚えてくれていたなんて光栄だな。それとも絵画のサインを見て思い出したのかな? どちらにせよ──」
◆
クレイシスはクルドに尋ねる。
「あと何文字?」
「1074字」
「長いな。ここからずっと一人語りだろ?」
肩をすくめてクルド。
「まぁな。やっと出番が来たんだから聞いてやれよ」
「一方的すぎるだろ、これ」
「まぁいいじゃねぇか。
それよりお前、これ終わったら飯食い行かね?」
「寿司屋がいい」
「回転な」
「えー。だったら焼肉屋」
「ファミレスにしよう」
「どうせ行くなら──がいい」
「聞こえねぇな。規制音が入った」
「ふざけんな。──は譲らない」
「規制音だ。聞こえない」
「なんだよ、せっかく給料日だからおごってやろうと思ったのに」
「よし。──に行こう」
「ふざけんなよ。だいたいクルドはこういう時だけ」
◆
道化は寂しそうに尋ねた。
「ねぇ君達、僕の話ちゃんと聞いてる?」