表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

桜の落差

作者: 夏山 僕

 春が来ると、決まってあの頃を思い出す。

 僕の未来が、まだまだ希望に満ち溢れていたあの頃。


 君と僕は、二人で花見に行ったよね。


 記憶にあるのは、夜桜が綺麗だった事、酔っ払ったサラリーマンがうるさかった事、色々な屋台がいい匂いをさせていた事。


 そして、君と話した事。


 君は舞い落ちる桜の花びらを見ながら、同じ桜なのに、落ちて行くスピードが違うなんて、なんか不思議だよね。と言った。

 僕は理解できるような、できないような気持ちで、生返事をした。


 それから数年経ったけれど、二人で花見に行く事は二度となかったね。


 できることなら君に会って、あの時桜を見ながら君が言った言葉の意味が、今なら痛いほどわかるよ。と言いたい。


 でもそれはできない。


 同じだけ歳をとったけれど、同じだけ成長は出来ていない。

 桜の花びらが舞う様子と一緒で、全部同じというわけにはいかないんだと、歳をとって悟った。


 君は高みへ行ってしまった。

 僕はいつか追いつけるのだろうか?


 桜の花びらが落ちる様を見ると、毎年思う。



 あの頃、必死に受験勉強しておけば良かったと……。

単なるコメディーであり、風刺や意見の要素は一切ありませんので。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ