始まり
なんでだろう、こんなにも一人でいることが寂しいと感じるなんて。
昔から何をするのにも兄がいてくれた。
小さいときは兄の後ろについてまわり、世話を焼いてもらってきた。
自転車の練習に付き合ってもらったり、逆上がりのコツを教えてもらったり。
兄だって友達がいるだろうに、いつも自分にかまってくれる。
なんで僕に構うの?と聞くと決まって、
『兄ちゃんはな、弟が欲しかったんだ。そして弟に尊敬され、慕われる立派な兄ちゃんになりたいんだ。
お前が好きだからお前に尊敬されたい、兄ちゃんは我が儘なんだよ』
とかえってくる。
僕はそんな兄が大好きだった。
自分のことを大切にしてくれるのが、僕はすごく嬉しかったのだ。
僕が中学生になるときには兄は高校生になっていて、部活や勉強で忙しいはずなのに僕の勉強等の面倒をみてくれた。
兄は文武両道で、まわりの皆からも慕われていて、とても良く出来た人だったのだ。
そんな兄に普通は嫉妬の一つでもするのかもしれないけど、僕を含めて誰も兄を妬んだりしなかった。
それだけ人柄がよかったのだ。
僕はそんな兄に面倒を見てもらい、今まで頼りきってきたといっても過言ではない。
そう、今までは……
……これからは兄に頼ることはできない。
僕が高校生になったからではない……。
兄が忙しくなったからでもない……。
兄は…兄はもう……
………この世にはいない存在になってしまったのだ
携帯小説なんて初めてで、昔から小説を書きたいと思っていた所に存在を知り自分の考えた物語を誰かに読んで欲しいと思ったので、思いきって投稿を始めました。
人に読んで貰うなんて始めてで、自分勝手で一人よがりな文章になると思いますが、それでも誰かに見て貰いたくてまずは携帯小説からと始めました。
上手く伝えられないと思いますし、投稿も間が空いたりすると思いますが、これからよろしくお願いします。