皇女殿下、城下町で悪を斬る!
「視察に行くわ」
皇女リゼがそう告げると、護衛騎士のセドリックは、窓から差し込む朝日を背にしてうやうやしく一礼した。淡い金髪がさらりと揺れ、整った横顔に光が落ちる。宮廷画家なら筆を取り、若い侍女なら頬を染める姿だった。
ただし、リゼは机の端に置いてあった花瓶を、彼の肘がぶつかる寸前に引き寄せた。
「お供いたします、殿下」
「ありがとう。まず机から離れてちょうだい」
セドリックは顔を上げ、花瓶を見て、小さく咳払いをした。黙って立っている間は、皇宮で最も美しい騎士という評判に、少しも偽りがない。
リゼは机に広げた城下町の地図をたたんだ。市場の東の一角には、赤い丸がついている。昨日、侍女たちが話していた串焼き屋の場所だった。香草だれを塗った鶏肉が絶品だという。聞かされてから一晩、リゼの頭には肉が焼ける音が居座っていた。
「本日は、何をお調べになるのでしょう」
「市場の暮らしよ」
「承知しました。その赤い丸は」
「重点的に視察する場所ね」
セドリックは感心した顔でうなずいた。こういうところは、とても助かる。
父皇からは、護衛を連れ、昼の鐘までに戻ることを条件に外出を許されていた。リゼは皇女だが、城の中から報告書を眺めるだけで日を終えるのは性に合わない。まして、十日前には市場の臨時税を廃止するよう父皇に願い、ようやく認められたばかりだった。商いが少しは楽になったのか、自分の目で確かめたい。
串焼きは、そのついでである。少なくとも、父皇への報告ではそうなる予定だった。
茶色の外套を羽織り、長い髪を編んで襟の中へ収める。剣の柄を布で包み、皇族の紋章を隠した。皇女の指輪は細い紐に通し、襟の下へしまう。鏡の中には、旅支度をした若い娘が映っていた。
隣のセドリックも、飾りのない上着と外套に着替えていた。いつもの白い騎士服より、ずっと地味だ。それでも顔だけは、どうにもならない。
「目立たないように、と言ったでしょう」
「そのために、このような地味な服を」
「服はね」
リゼが頭巾を指さすと、彼は素直にかぶった。ところが前を見ようと持ち上げた途端、額にかかった金髪が、いっそう見事に光った。
これ以上は無理らしい。リゼは諦めて、扉へ向かった。
朝の城下町には、まだ水をまいた石畳の匂いが残っていた。荷車の車輪がごとごとと鳴り、パン屋の窓から温かな湯気が流れてくる。屋根の上では、煙突掃除に使う小さな風の精霊が、煤をまとってくるくる回っていた。
皇宮の廊下と違って、歩いているだけで次々に景色が変わる。リゼは人の流れに合わせて足を緩め、ときおり店先をのぞいた。新しい革靴。木彫りの小鳥。瓶に詰めた赤い木の実の蜜。報告書に書かれている「市場の活況」は、こんな色や匂いをしているのだ。
セドリックは半歩後ろを歩いていたが、果物売りの女に呼び止められ、次には花売りの娘に声をかけられた。三軒目の店では、頼みもしないのに試食用の焼き菓子を渡されていた。
「殿……お嬢様。皆様、ご親切ですね」
「ええ。あなたにはね」
リゼが手を出すと、彼は焼き菓子を半分に割った。割れ目から蜂蜜の甘い匂いがしたので、目立つことについての小言は、ひとまず飲み込んでやることにした。
やがて、香草と肉の脂が焼ける匂いが鼻をくすぐった。通りの奥に、小さな炭火の台が見える。店主は腕まくりをした中年の女で、その横では十歳ほどの男の子が、焼き上がった串に紙を巻いていた。
赤い丸の店だ。
リゼは地図を見るまでもなく、まっすぐに近づいた。
「二本、お願い」
「はいよ。いま焼けるから、少し待ってね」
女が串を返すと、香草だれが炭に落ち、じゅっと音を立てた。こんがり色づいた鶏肉の間には、太い葱が挟まっている。焦げた端から、甘い汁がにじんでいた。
リゼは銅貨を六枚、受け皿へ置いた。セドリックは財布を取り出そうとして、外套の内側を探り、次に上着を探り、それから困った顔になった。
「財布なら、さっきの机にあったわ」
「ご存じでしたか」
「ええ。持っていくよう言おうと思って、私も忘れていたの」
彼は申し訳なさそうに背筋を伸ばした。リゼは笑いをこらえながら、串焼きへ目を戻した。もう少しだ。肉の表面が、きらきらしている。
そのとき、横から伸びた手が、受け皿の銅貨をさらった。
「市場の臨時税だ。今日の分を納めてもらおうか」
炭火の向こうで、店主の手が止まった。
紺の役人服を着た男が、取り上げた銅貨を指で数えている。腰には金袋、脇には革表紙の帳簿。その後ろには、剣を下げた二人の男が立っていた。通りを歩いていた人々が、揃って目をそらし、店から離れていく。
「まだ、それだけしか売れてないんだよ。せめて昼まで待ってくれないかね」
「こちらは待ってやったつもりだがな。昨日の不足分もある」
役人は帳簿を開き、店主の鼻先へ突きつけた。革表紙の内側から、細長い紙の束がのぞいている。
リゼは炭火から視線を上げた。
「臨時税は、廃止されたはずよ」
役人がこちらを見た。頭巾をかぶった娘と、美しいだけの若い男。値踏みするような目がセドリックの顔を通り過ぎ、すぐにリゼへ戻ってくる。
「いつの話をしている。新しいお達しが出たんだ」
「誰から?」
「皇女殿下だよ。高貴なお方のお考えは、お前らには分からん」
リゼは、しばらく男の顔を眺めた。
自分の考えが、自分にも分からないというのは、なかなか珍しい事態である。
後ろでセドリックが何か言いかけたので、リゼは外套の下で、左手を小さく振った。彼は口を閉じた。
「そのお達しを見せてちょうだい」
「役所まで来れば見せてやる。閲覧の手数料は銀貨一枚だ」
「廃止された税の、新しい徴収命令を確かめるだけで?」
「文句があるなら皇女殿下に言え」
言う相手には困らないが、ここで一人きりの相談を始めるわけにもいかない。
リゼが店主を見ると、女は唇を引き結び、手元の布巾を握っていた。男の子は母親の背中へ寄り添い、さっきまで使っていた紙を胸に抱えている。
「前にも払ったの?」
声を和らげて尋ねると、女は一度だけ役人の顔を見た。それから、台の下の小箱を開け、紙を何枚か取り出した。
「払うたびに、これをくれるんだよ。だから、ちゃんとした取り立てだと思って……」
紙には店の場所、納めた金額、日付が書かれ、徴税所の印が押されていた。いちばん古いものでも、臨時税が廃止された三日後の日付だった。
父皇の署名を待つ間、あれほど読み返した布告である。施行の日を、リゼが取り違えるはずはない。
「廃止の布告は、ここにも貼ってあったのでしょう?」
「あったよ。そこに」
女は、店の隣に立つ掲示板を指さした。今は何も貼られていない。釘の下に、破れた紙の端だけが残っていた。
「役所の人が剥がしたんだ。間違った布告が出たから、忘れろって」
「余計なことをしゃべるな」
役人が小箱をつかもうとした。リゼは先に納付札を女へ返し、その手首を押さえた。
「これは、この人のものよ」
男の目が細くなる。リゼは手を離したが、台の前からは退かなかった。
通りの向こうで、パン屋の主人がこちらを見ていた。リゼは目を合わせ、はっきり言った。
「衛兵を呼んでちょうだい。ここで、取り立てのことで揉めていると伝えて」
主人は一瞬ためらったあと、前掛けを外して、通りの先の詰所へ走り出した。役人の連れの一人が追おうとしたので、リゼは半歩、通り側へ出た。相手が立ち止まる。
「納付札と帳簿を照らし合わせれば、すぐに分かるわ。税が廃止されてから取り立てた分を、返しなさい」
「お前は何様のつもりだ」
男の声が荒くなった。店主の息が詰まるのを、リゼは背中で聞いた。
肉の焼ける匂いは、いつの間にか焦げ臭さを帯びていた。
「火から外しておいて。あとでいただくから」
リゼが横顔だけで言うと、店主は戸惑いながらも、串を台の端へ移した。
役人のこめかみがひくついた。
「商売を続けたいなら、この娘を追い払え。できないというなら、店を壊すまでだ」
連れの一人が剣を抜いた。刃の先で炭火の台を指し、女へ顎をしゃくる。男の子が小さく悲鳴を上げた。
リゼは店と男の間へ踏み込み、外套の前を開いた。
「殿……お嬢様、お下がりください。ここは私が!」
セドリックが剣の柄に手をかけた。勢いよく引いた、その手について、鞘まで抜けた。慣れない帯の留め方が甘かったらしい。彼は剣を収めたままの鞘を握り、目を見開いた。
「……少々、お待ちを」
「待つのは私だけにしておきなさい」
リゼは右手で剣を抜いた。
細い刀身に魔力を流すと、刃に青白い光が走る。宮廷の剣術師範から、何年も、飽きるほど繰り返させられた動きだ。手首の角度。足の置き方。斬る先の、そのまた先まで見通すこと。
用心棒が鼻で笑い、剣を横に振った。狙いは、リゼの剣を力任せに弾き飛ばすことだったのだろう。
リゼは一歩だけ踏み込んだ。
澄んだ音が鳴った。
相手の剣は鍔の少し上で断たれ、長い刃の部分が、店から離れた石畳へ落ちた。用心棒は、手に残った短い鉄片を見つめたまま動かない。
「その手で、子どもを脅したのね」
リゼが剣先を下げると、男は慌てて柄を放した。足がもつれ、自分から尻もちをつく。
もう一人が抜剣しかけたが、リゼが顔を向けただけで、指を止めた。
役人は帳簿を胸へ抱え、かすれた声を張り上げた。
「役人に刃を向けるとは、不敬だぞ! 皇女殿下のお達しに逆らって、ただで済むと思うな!」
リゼは剣を左手へ持ち替えた。右手で襟元から指輪を引き出し、男の目の前へかざす。赤い石に彫られた皇族の紋章が、朝の光を受けて輝いた。
「その皇女が、返せと言っているのだけれど?」
炭火の中で、ぱち、と音がした。
役人の口が開く。閉じる。また開く。
セドリックがようやく剣を鞘から抜き、真っ直ぐに背を伸ばした。
「こちらにおわすのは、皇帝陛下の御息女、リゼ殿下である!」
そこだけは、宮廷で聞くのと同じ、よく通る声だった。
ただ、言い終えた直後、前へ出ようとして外套の裾を踏んだ。片膝が石畳に落ちる。
今のは名乗りに合わせた礼だろうか、と、周囲の人々が判断に迷っている。リゼは彼の方を見ないでおいた。せっかく、ここまで格好がついたのだから。
「に、偽物だ。本物の皇女殿下が、こんな所にいるはずがない!」
役人は叫ぶと、抜剣しかけていた用心棒の背を押した。男がよろめき、そのまま剣を抜いてリゼへ突き出す。
リゼは左足を引いて刃をかわし、左手に持っていた自分の剣を右手へ戻した。刃の腹で相手の手首を打つと、剣が石畳に跳ねた。続いて胸元を蹴り、男を役人の前へ転がす。
通りの人々がいっせいに道を空けた。
役人は倒れた男をまたぎ、金袋を押さえて逃げようとした。だが、帳簿を抱えたままでは足元を見ることもできない。リゼは背後から追いつき、空いた左手で襟首をつかんだ。
「それは置いていきなさい」
男が身をよじったので、リゼは膝の裏を靴の先で押した。役人は座り込むように崩れた。帳簿が落ち、金袋の口が緩み、銅貨が石畳を転がっていく。
一枚が、男の子の靴に当たって止まった。
誰も、それを拾おうとしなかった。
「道を空けろ!」
衛兵たちが駆けてきた。先頭の衛兵長は、倒れた男たちと抜き身の剣を見て、顔を険しくした。けれど、リゼの顔を見た途端、目を見開く。
皇宮で、布告の受け渡しに立ち会った男だった。
「リゼ殿下……!」
衛兵長が片膝をついた。今度は、誰の目にも正式な礼と分かった。
店主が両手で口を覆う。男の子は母親の服を握ったまま、リゼの顔と、台の上の串焼きとを交互に見ていた。
「挨拶はあとにしましょう。まず、その三人を押さえて」
衛兵が用心棒たちを取り囲む。リゼは剣の魔力を解き、刀身を確かめてから鞘へ収めた。セドリックも立ち上がり、今度は両手を使って、慎重に剣を鞘へ戻した。
役人は石畳に両手をついたまま、急にしおらしい声を出した。
「お、お忍びとは存じませんで。殿下へのご無礼を、どうか……」
「私の顔を知らなかったことは、どうでもいいわ」
リゼは落ちた帳簿を拾い、衛兵長に渡した。開いた頁には、店の名前と徴収額が、隙間なく並んでいる。
「廃止された税を取り立て、私の命令だと偽った。払えない店は壊すと脅した。調べるのは、そのことよ」
役人の額から、汗が滴った。
リゼは店主に納付札を出してもらい、帳簿の日付と金額を衛兵長に確認させた。女の納付札に書かれた額より、帳簿の額は少ない。別に作った記録があるのか、差額を懐へ入れていたのか。どちらにしても、この場の釈明で済むことではなかった。
「金袋を調べて。服の内側も。それから徴税所の記録を押さえなさい。布告を剥がした者も、確認するように」
「承知いたしました」
役人の懐からは、もう一つ、小さな金袋が出てきた。
通りの奥で、誰かが低く声を上げた。それをきっかけに、一人、また一人と、店先へ人が集まってきた。布袋から納付札を出す者も、折りたたんだ紙を伸ばす者もいる。
「うちにも来ました」
「昨日、店を閉めろと言われたんです」
「皇女様のご命令だって、そう言われたから……」
最後の声が細くなった。リゼはその人へ向き直った。
「これからも、確かめていいのよ。私の名がついている命令でも。役所で聞けないなら、皇宮の請願窓口へ持ってきなさい」
そして、衛兵長へも顔を向けた。
「問い合わせに金を取るようなことがないか、それも調べてちょうだい」
衛兵長は深く頭を下げた。
役人と用心棒が連れていかれると、道の真ん中に机が一つ運び出された。衛兵たちは押収した金を数え、納付札と照らし合わせて返還を始めた。不足する分は徴税所の金を調べ、後日、必ず返すという。リゼは、その約束が各人の紙に記されるまで見届けた。
串焼き屋の女にも、取り上げられた銅貨と、これまでに払った分が返ってきた。女は何度も数え直し、最後に両手で包んだ。朝よりも、肩がずっと低くなっていた。
「ありがとうございました、皇女様」
「商売を止めてしまって、ごめんなさい」
「そんな。あんな奴ら、毎日来てたんです。今日、殿下がいらっしゃらなかったら……」
女は言葉を切り、炭火の台を見た。
リゼも見た。
台の端に避けてあった串焼きは、すっかり冷めていた。
「ああ、いけない。すぐ、新しいのを焼きますから」
女の声に、ようやく普段の張りが戻った。男の子も動き出し、炭火の上へ新しい串を二本並べる。母親が香草だれを塗ると、あの、じゅっという音が戻ってきた。
リゼはそこで初めて、自分がずいぶん腹を空かせていることに気づいた。
セドリックは隣で、外套の膝のあたりを払っていた。
「膝は?」
「少々、打ちましたが。殿下にお怪我がなく、何よりでございます」
「あとで冷やしておきなさい」
リゼが言うと、彼は少しだけ照れたようにうなずいた。先ほどまで、思いつめた顔をしていたのだ。
「……お役に立てず、申し訳ありません」
「名乗りはよかったわ」
「そのあとの礼も、必要だったということにしていただければ」
「それなら、立ち上がるところまで練習しておいて」
「努力いたします」
男の子が、二人の顔を見て笑った。
笑ってから、相手が皇女であることを思い出したらしい。慌てて母親の背中へ隠れる。リゼは頭巾を外し、くすりと笑い返した。
「あなたも、ここの串焼きが好き?」
男の子は母親の脇から顔を出し、こくりとうなずいた。
「葱も、おいしいよ。母ちゃんの葱、甘いんだ」
女が目尻を緩め、男の子の頭をひと撫でした。足元に転がった銅貨も、もう店の小箱に戻っている。
女が焼きたての串を差し出した。今度は葱が一切れずつ、多く挟まっていた。
「これは、お礼です。うちの葱、甘いんですよ」
「それでは、遠慮なく」
リゼは受け取って、息を吹きかけた。ひと口かじると、薄く焦げた表面がぷつりと破れ、熱い肉汁が広がった。香草だれは少し甘く、噛むほどに鶏肉の旨味が出る。葱はとろりと柔らかかった。
思わず、目を細めた。
これは、わざわざ赤い丸をつけるだけのことがある。
隣ではセドリックが、ひと口目で熱さに驚いていた。せっかくの美貌が、妙な顔になっている。
「ふうふうしてから、と言おうと思ったのに」
「……大変、おいしゅうございます」
何とか品よく言い終えた、そのとき、皇宮の方から昼の鐘が鳴った。
一度。二度。
セドリックが背筋を伸ばす。リゼも、串を口元に持ったまま、鐘の音を聞いた。
「殿下。お戻りの時刻が」
「少し遅れるわね」
「それと、お忍びの件でございますが」
通りの向こうでは、返金を受けた人が、ほかの店の客へ事情を話している。何人もの視線がこちらへ向けられ、リゼが目を合わせると、皆、嬉しそうに頭を下げた。
もう、頭巾をかぶり直しても無駄だった。
「陛下へのご報告で、私が殿下をお止めしなかった件については、何と申し上げれば……」
「事実を言えばいいでしょう」
「『皇女殿下はお忍びで串焼きを召し上がり、途中で役人を三人倒されました』と?」
「役人は一人よ。ほかの二人は用心棒」
「そこを正確にしても、私の立場はあまり」
リゼは、もうひと口、葱をかじった。甘い汁を飲み込んでから、隣の美しい騎士を見上げる。
「大丈夫。あなたが一生懸命だったことは、私から話すわ」
セドリックの顔が、ぱっと明るくなった。こういう顔をすると、なるほど、果物も花も焼き菓子も差し出したくなる。
リゼは自分の串を持ち上げ、彼の手元を指した。
「だから、今はそちらを食べなさい。冷めるわよ」
セドリックは笑って、今度はきちんと息を吹きかけた。
二人が食べ終えるのを待つ間も、店主は次の串を炭火に並べている。通りに香草の匂いが流れ、返ってきた銅貨を握った客が、その前へ立った。
リゼは空になった串を店主に返し、指についたたれを紙で拭いた。
次に来るときも、この店が開いている。
そう思うと、昼の鐘に少し遅れたことくらいは、父皇にも許してもらえる気がした。
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「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




