忘却の詩
掲載日:2026/09/22
「難しいことなの?」
「胸を張って 過ごすだけの事が」
昔の僕がそっと 今の僕に話しかける。
何の言葉も出てこなかった
朝起きて 歯磨きしても
錆と垢まみれの自分は離れない
また「嫌い」って投げ出して
また「好き」になって
僕の隙を 見つけて
また投げ出して 仕方なく受け入れて
何も知らず、
この世界に産まれてきた僕ら
高望みせずに居れたのに
覚えたくない事ばかり
たくさん 覚えたろう
ほら、また自分を好きになる事すら忘れてる。
「どんなに綺麗なの?」
「君から見える僕が見ている景色は」
昔の僕に尋ねても
何の言葉も出てこなかった
早く横になって どれだけ眠っても
今までの疲れには 釣り合うものじゃない
「辞めた」って投げ出して
また「続けたい」って思ってしまうのは
少しでも 僕が好きを見つけたいから
何も知らず、
この世界に産まれてくるには
あまりに賢すぎる僕ら
傷つかないよう
傷つけないように居たけど
頬を濡らした 冷えていく暖かさに
今、気付いたろう
ほら、また僕がいる事すら忘れてる。




