表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人の恋路を邪魔しちゃいけません。  作者: 七賀ごふん
転校生の初日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/61

#6



存在が迷惑。

その言葉は、……言葉では表せないほど怒りを誘った。


「そんな言い方ないだろ!」


勢いって怖い。気付いたらドアを思いっきり開けて、自ら出陣してしまった。二人の視線を受けてから「こっち見ないで」ってちょっと思ってしまったから情けない。

けど、案外動揺が大きいのは俺より七瀬の方だった。


「智……紀、何でここに?」

「道に迷ったんだ。ここがどこか分からないけど、これだけは分かる。お前は人として言っちゃいけない事を言ったんだ」


とりあえず言うべきことは言えた。しかし七瀬の反応は非常にクールだった。

「そう、道に迷ったんだね。部屋出て突き当たりを右に曲がると音楽室が見えるからそこを」

「待った! 道はとりあえず後で……! それより何やってんだよ、離してやれって!」

案内を遮り、近くまで駆け寄る。七瀬を少年から引き剥がした。彼もかなり強い力で襟を掴んでいた為、手加減はできなかった。

変な話だけど、俺が思ってるより俺は怒ってたらしい。

「痛……っ」

綺麗な顔を歪ませる目の前の彼への罪悪感は少しで、後はいかにして謝らせるかって事ばかり考えていた。

「どう? 謝るなら離すけど」

「……ふ」

七瀬が何か言いかけた瞬間、


「くそっ! ふざけんな!」


解放された男子生徒は、生まれたての小鹿の様な足取りで走り去って行った。そんな……。

最終的に部屋に二人だけ取り残された。自分が勝手に乱入しただけなんだけど、こんなに虚しい気持ちにさせられるとは。


「おい、離せよ。もういいだろ、いないし」


パンッと手を払い除け、七瀬は自身の膝についた埃を落とす。

こっちはこっちで反省の色なし。くっそー。ここはガツンと言ってやらねば。

「おい、これで終わりだとか思ってないよな」

「思ってねえよ。ちゃんと別れたかどうか見届けるまでは逃がすつもりないから」

「じゃなくてっ! 後でもいいから、さっきの奴にちゃんと謝っとけって言ってんの!」

息切れしながら叫んだ。

こいつ、こんなに言葉が通じない奴だったなんて。

口も悪いし目つきも悪い。

性格も悪いし手癖も悪い。最悪じゃんか!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ