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人の恋路を邪魔しちゃいけません。  作者: 七賀ごふん
生徒会長の過去(未来)

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53/99

#8



珍しくしおらしい彼の態度に無意識に集中していた。


「だからありがとう。今日とか助かったよ。……智紀」


そう言った時の彼は今までで一番良い笑顔で。動きはもちろん、思考が停止した。───これまでの苦労が吹き飛ぶくらい見惚れてしまった。

頭がグラグラする。これは多分、疲労のせいだけじゃない。やばい、こいつ。


可愛い……。


と思ってしまってる自分がいる。

それは仲の良い友達とか、後輩に抱く感情とは違う気がした。多分、もっと深いところにある何かだ。

これはもしかすると……。

「いやー、お前がそんな素直だと反応に困るなぁ。もしかして俺に気がある?」

「えっ?」

夕夏は驚いて立ち止まったけど、ただ赤くなるだけだった。

「え?」

そのせいで俺も同じ声を出した。


「…………」


お互い喋るタイミングを完全になくした、としか言いようがない。でも何で。何で黙るんだよ。

何か言え、頼むから。もちろん俺もだけど……俺は仕方ないってことにしよう、うん。質問したのはホラ、俺の方だし!

だっておかしいだろ。黙る理由なんて何もない。でも、もしあるとしたら……?

ピンときたのは一つしかなかった。後のことなんて何も考えず、アホな俺は思ったことをそのまま口に出す。


「あれ、否定しないってことは……本当に気があるの?」


周りには誰もいない。いたとしても、今の二人は気付かないかもしれない。

それぐらいに、お互いがお互いに目を離せないでいた。

「……答えないなら本気でそう受け取るよ」

正直な話、この一瞬すら焦れったくて。

気付けば初めて出会った日の様に夕夏を壁に押し付けて、身動きがとれないようにしていた。

「ち、ちょっと……!」

「返事は?」

さすがに彼も今の危機的状況に気付いたんだろう。

黙ってれば逆効果だということも。だから焦って否定してきた。

「違うよっ、俺がゲイが嫌いなことはよく知ってるだろ」

「まあなー。じゃあ抵抗して」

わざと冷たく言い放つと、夕夏はあからさまに困った顔をした。




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