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人の恋路を邪魔しちゃいけません。  作者: 七賀ごふん
生徒会長の過去(未来)

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#7



────よし。今こそ、夕夏のガチガチに閉ざした心の扉を開けてやりたい。

そう思った智紀としては、早速行動に移りたくて仕方なかった。


「夕夏、今日の体育ほとんど自由って言ってたじゃん? どうせ皆まじめに動かないだろうから、お前が全部テキトーに決めちゃえよ」

「なんでだよ。絶対やだ」


冷めた返答にため息が出そうになる。いつも仕切るのが大好きなくせに、こういう所では消極的だなぁ。

「大丈夫だって、俺がいるから。今日一日は頑張ってみよう?」

夕夏は少し迷っていたけど、やがてため息をついて頷いた。

「どうなっても俺に怒んなよ」

「もちろん!」

同意を得て、二人一緒に教室へ向かう。その後の結果は……心配なんていらなかった。最後の授業の体育では、夕夏が決めたサッカーでクラス全体が盛り上がって終わった。


「ほーら! お前はやればできる子だと思ってたよ!」


思わず夕夏の頭を撫でまくると、彼は露骨に真っ赤になった。

「別に大した事してないじゃん。お前の言う通りできるだけ喋っただけ」

「まぁまぁ。喋ることが大事!」

体育が終わり二人で校舎に向かう。途中、弥栄も話し掛けてきた。


「今日楽しかったよ。七瀬も、久しぶりに一緒にゲームできて良かった。ありがとな」

「……こちらこそ」


夕夏は相変わらず素っ気ない態度だったけど、これでも彼なりに頑張ってるのかもしれない。

「じゃ、またな」

「おう、サンキュー」

弥栄の後ろ姿を見送って、隣に並んで歩く夕夏を見た。

さんざん運動した後だから、すごく汗をかいている。何かちょっと、アレだな。

こういうの何て言うんだっけ。あんまり良くない方向な気がするけど……。


「何? 人のことじっと見て」

「あわっゴメン!」

普通に視線に気付かれてた。それに動揺して今度は自分の目が泳ぐ。距離感はもちろん、今まで気にもしなかったことで焦っていた。……会話が思いつかなくて困ってる。


「そ……うだ、どう? 一日頑張った感想は」

「言うほど頑張ってもないけど」

夕夏は少し顔を逸らした。その横顔は、まだ少し赤い。


「でも、お前がいたから何とかなったんだと思う」




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