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人の恋路を邪魔しちゃいけません。  作者: 七賀ごふん
生徒会長の奉仕(監視)

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12/46

#1



翌朝、二日目の登校。


「須賀君、おはよー!」

「おはよう!」


校門をくぐってすぐ、智紀はクラスメイトに声を掛けられた。顔を覚えててくれただけでも有難いのに、声を掛けてくれるというのはかなり嬉しい。


朝からハッピーな気分になって、ふわふわ考えながら空を見上げた。そんな時、屋外の渡り廊下に人影があることに気が付いた。


結構見覚えのある、今俺の中で大問題の“彼”だ。


校内に入り、二階へと一段飛ばしで階段を上る。廊下へ躍り出ると、さっきより冷たい風が吹き抜けた。

けど彼の後ろ姿を見たら、そんなことも一瞬で忘れてしまった。


「よっ! 何やってんの?」


声をかけると、彼は徐に振り向いた。

この学校の生徒会長、七瀬。何故か今は望遠鏡を持っている。

「何だ、また……」

お前か、と言いたげな表情。とても素っ気ない態度で、彼はまた望遠鏡で下を眺め始めた。


「ここで毎朝、誰が誰と登校してるかチェックしてんだ。手を繋いで登校してる奴らがいたら、そのまま生徒会室にご案内コース」

「……」


朝から鳥肌が立った。

「つまり監視か。お前って実は暇で仕方ないの?」

「忙しいけどこの為なら睡眠時間も削れる」

つまりドMか。

こいつの執念は本もだと分かり、怖くなってきた。

「お前、俺なんかと喋ってる暇があんなら友達でもつくりに行けよ」

「それはおいおい……それよりお前も青春しようぜ」

こいつの青春って、いかに多くのカップルを別れさせるかで決まりそうだ。


そんなの誰も幸せにならない。

勿論、こいつも。


「……ってワケで教室行くぞ!」

「わっ、離せよ!」


嫌がると思ったから、腕を掴んで強引に七瀬を引きずった。

「他人のことばっか考えてないで、自分が楽しむことを考えろよ。その方が絶対良いぜ?」

「別に楽しみたいとか思わないし、学校なんか」

彼はブツブツ文句を言ってる。でも、そこは俺も言い返したい。


「楽しまなきゃ! 高校なんか俺ら今年で最後なんだよ?」

「……はいはい、そうですね!」


呆れてるのか面倒くさくなったのか、七瀬はもう抵抗はしなくなった。




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