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休み時間
「2023年6月2日……だね」
ケンがスマホを差し出す。
「なんでスマホあるの?」
私は思わず笑ってしまった。
「……」
ケンは何も言わないままだ。
ケンが差し出したスマホには、新聞記事が映し出されていた。
私は思い出した。確か、2年前に……。
「神楽マキさんが亡くなった。ここで」
ケンが呟いた。ああ。思い出した。
少し騒ぎになったあの事件。
私はまだあのときこの中学には居なかった。
私が転校してきたのはこの事件の数カ月後。
親がすごく心配していたのを思い出した。
「神楽マキさんは、いじめを苦にして亡くなった」
ケンがスマホをスクロールしながら呟いた。
「この印は……」
私の推測が当たれば……。
「いじめられていた生徒が亡くなった場所」
ケンが呟いた。
どうやら同じことを考えていたようだ。
「この日付は、命日」
(問題の答え…!)
これで解放される。私は意気揚々と校内地図に答えを書いた。私の笑顔と対照的に、ケンは校内地図を見つめている。
「「回答の終わった者は各自担任に提出するように」」
(終わった!これで帰れる!)
走り出した私の手を、ケンは力強く握りしめた。




