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1時間目


校内地図には計9つの印が付いていた。


(問い 己の心に従って問題を解け……)  


私は眉をしかめた。


クラスメートは皆シャープペンシルを握って俯いている。私もその1人だ。


担任はいつの間にか教室からいなくなっていた。


黒板には「回答は自らの心に従うこと」と書かれている。


カケルの断末魔が残る教室は、不自然にしんと静まり返っている。


「どういうこと……」


私が思わず口走ると同時に、ケンが私の前に立った。


「なに?」

「一緒に問題を解こうよ」


ケンが優しく微笑む。

 

「でも、」


私は黒板に目を向けると同時に、ケンも同じように振り返る。


「最終的に僕らは自分の心に従えばいい。相談する分には自由さ」

「……」


呆気に取られる私に、ケンはまた優しく微笑んだ。

その瞳は妙に落ち着いていた。


ケンに導かれ、私は教室を出た。




「始めは……トイレ」

「2023年6月2日……」


2年生のフロアにあるトイレに私とケンはやってきた。


「この日付って……」

「何か意味があるんだろうね」


私は校内地図を握りしめる。

赤いバツ印がついたその場所は、一体何を意味するのか。


「マキ……ごめんね……」


女の子の声が聞こえ、私とケンは振り返った。

トイレの前に佇んでいたのは長髪の女子生徒だった。


手には私たちと同じように校内地図を握りしめている。


「君は」


私が思わず声に出すと、彼女はギョッと飛び上がった。


「えっ、え……」


彼女は目を左右に動かした。

私はツカツカと彼女に歩み寄る。


「君、何か知ってるの?」

「あ、いや……」


ジジッという音とともに、校内放送が入った。


「「2-3 ……さん、そのような行動を慎むように」」


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