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桐箱の布団に客をむかえるはなし  作者: ぽすしち
 六

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31/32

世話になる

『 おまけに、風呂にいれるだなんて言ってよ、三人でよってたかって、大騒ぎじゃねえか 』


 『風呂』というのは、ダイキチがこしらえた小石をひいた箱においたくぼみのある石を『湯船』としたもので、そこにお湯をいれ、『先生』はタニシの草のはえた殻を、背をながすように手ぬぐいの切れ端でぬぐい、風呂をでたあとは『先生』が作った浴衣を殻にはおらせて、箱といっしょにタイゾウに頼んであったという小さな杯に酒もついでいっしょにのんだ。


「なんだよ。おめえも一緒にのみたかったか?」

 ヒコイチの頭のよこで丸まった黒猫にきく。


『 おれはセイベイとクロの世話をしなきゃならねえんで、タニシの世話なんてみてられねえ 』

 猫は言ってあくびをした。


「世話って・・・おめえがされてるだろうよ」


『 おめえもな 』


「そ、・・・りゃまあ・・・。そうだ。うん、いままで考えてみなかったが、おれはいままでひとりでこの世をわたってきたつもりだったんだが、そうじゃあねえってことに、気づかされた」


『 いや、礼にはおよばぬぞ、ってな 』


「こンの・・・、 まあ、そうだな。思えば、乾物屋にも、まあ、生きてた時は世話になった」


『 ・・・どうした?あのタニシでも喰っちまったのか? 』


「くったんじゃなくて、まあ、―― 化け物に、喰われそうになった」


『 ああ、それでいちど、三途の川に浸かってきたのか 』



次でおわります

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