報復パターン
前回のパターン、報復が弱いなあとちょっと思っていまして。
夜中に報復に着目したカチカチ山の話を思いついたので、書いてみました。
長いので普通に投稿しました。『悪魔の横笛』という作品です。シリーズにしてあるので、気が向いたら、読んでいただけると嬉しいです。
実はですね。
報復で思い出したのが、『必殺仕事人』という時代劇シリーズ。若い人はもう知らないかなあ?
長いシリーズで、とにかく人気があったのだけれど、ぶっちゃけ、私はそこまで好きではありませんでした。
なぜなら、仕事人のストーリー構成は
①善良な人間が理不尽な理由で、苦しめられ、殺されるなどする。
②不幸が極まった①の縁者が、仕事人に依頼をする。
③仕事人が法で裁けない悪を処刑する。
という形で、不幸が極まらないと、依頼できない(理不尽)。
依頼料が、三途の川の渡し賃、というくだりはまあ、かっこいいのですが。
勧善懲悪ものというより、とにかく懲悪に比重が大きい。
これを現代ものにした『ハングマン』という作品のほうは、処刑といっても実際に殺害するというものではなく、社会的に抹殺するという傾向でしたが。
というわけで、必殺仕事人とカチカチ山を西洋風な童話スタイルにアレンジしました。これだけ変えれば、たぶん、知らずに読んだらわからないのではないかなあと思いつつ、報復のストーリーラインをあえてカチカチ山に寄せていますので、露骨にわかるかもですが。
そう。「悪魔の横笛」を書いて気付いたのは、カチカチ山の報復方法は、『不幸が極まった』人間が『普通には法で裁けない』相手を私刑にするという形式だったのだということ。
だから、たぬきは権力者側がふさわしいのかもしれません。
ちなみに童話スタイルにしたのは、単純にその方が短く書けるからです。
小説にするなら、もう少し悪魔を主人公っぽくするのと、エロティックな感じを加味したほうがいいかなあと。ただ、それをやると長くなりそうなので。
小説として書くなら、一応、当初の予定どおり『恋愛』込みで書こうと思っています。
報復スタイルは元の状態からかなり変えないと、スカッとしないことは今回でよくわかりましたので、乖離しすぎない方法で変える方法を考えてみます。