作品の雰囲気
カチカチ山そのものがダークな昔話なので、ある程度ダークな雰囲気のほうがそれっぽいですよね。
人も死ぬので、シリアスな物語になるのは避けられません。
カチカチ山を禁忌への嫌悪感の物語と位置づけるのであれば、たぬきの位置にある登場人物は、それこそ『胸糞悪い』サイコパスで、読者にも嫌われるキャラであるべき。
個人的に、そこまで胸糞悪い敵? を書いたことはそれほどないかな……。
あえていうなら、『父が生死不明-』のフィリップかな。(でも小物感が満載すぎかも)あとは『初音の剣』のラスボスくらい。
たぬきは、やっぱり、胸糞悪い奴であって、間違っても『強大な敵』って感じにはしたくない。いや、強くてもいいのだけれど、嫌悪感を抱く感じにすべきで、それこそ同情の余地など全くない、理解不能なくらいがいい。
読後にスカッと感は欲しいので、物語そのものは勧善懲悪にしたい。
ゆえに、たぬきが悪党なのは、まあ、予定通り。
ただ、カチカチ山のラストでは、うさぎはたぬきが溺死するのを放置するわけです。
この描写が①か②かで、雰囲気がだいぶ変わります。
①沈みだした舟を気にも留めずに去るうさぎ そしてエンド
②舟とたぬきが沈んでいくのをじっと見守るうさぎ 全てが沈み、やがて水面に浮かぶ泡が消えていってエンド
うん。どちらも報復ですが、②の図はかなり怖い。憎しみ嫌悪感Maxです。
その路線のほうがよりダークで、それっぽいとは思うのですが、なんか、私の好みではないのでごめんなさい。
やっぱりスカッと感は欲しいなあ。
どちらかといえば①の路線か、もしくは単純にたぬきを拘束し、法の裁きを受けさせるとか、戦闘のなかで倒すなんて方向になるかも(形式的には猿蟹合戦になっちゃうかもですが)
さてさて。
ダーク路線は確定として。
恋愛に重きを置くか、ファンタジー的なもの主人公の『力』を中心に考えるかによってもお話は変わります。
恋愛に重きを置くのであれば、前回、たぬきと主人公(爺さん)は血液関係と考えていたのですが、たぬきを『元婚約者』とか『ストーカー』的な存在にしてしまうという考え方もあります。
もしくは、もっと切ない感じを出したいのであれば、死んだキャラと、うさぎのキャラが『婚約していた』ことにして(恋愛感情はあまりない)主人公とうさぎキャラは、一種の背徳感を感じながら惹かれあっていくなんて展開も想像できます。
ファンタジー的な展開を中心に考えるのであれば、とにかくかっこいい剣劇や魔法なんかが飛び交うようなアクションをもりこんでいくべきかな。あと、政治的な思惑的なものを入れていくとかね。
私が書くとそこまでベタベタな恋愛にはなりにくいのですが、一応今回は異世界恋愛系にしようと思ってはいます。
ただ、チャンバラは入れたいなあ……
そろそろ、じいさんとうさぎの性別を決めねばです。




