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眠り姫に落ちぶれる

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。


都会に出た。喧騒の街に出た。沢山の人がごった返して、動く満員電車の様だった。行き交う人も、トラックのデザインも、皆、皆、綺麗な顔をしていて、モデルさんみたいだった。

突如、私の体がくらりと斜傾する。通り掛かる人に軽く凭れる状態に気が付いたのは、数秒後の事だった。大丈夫だろうと油断して、買い物の長蛇の列に並んでいたら、それなりの限界を迎えて、目を回していた。何とか堪えて壁沿いに移動して、思い返すのは、彼の顔。

何時もむすっとしていた。仏頂面だった。取り分け目付きが悪かった。でも、優しい。この前偶然にもテレビのドッキリに引っかかっても、ちゃんと誠実な対応をしていた。彼が此処に居てくれたら、恐らく一度目の目眩で私を家に帰していたことだろう。

そう思うと無性に恋しくなって、私は足早にその場を後にした。


昨日の夜に彼女が帰ってきて、布団に引き篭った。『頭が痛い』と叫ぶので、頭痛薬と水を用意すると、目を閉ざしたまま口を開ける。

「それくらい自分で飲め」

未だ痛むであろう頭を撫でてやると、僅かに頭を振った。

「起きられないんだ。なぁ、飲ましておくれよ。口移しで」

「……」

多分この言葉は嘘ではない。帰ってきてから頭部を守るように蹲っていたし、話をするのも難しいらしく、叫んだ言葉は『頭が痛い』、『飲ましておくれ』のみ。こうしてる間にも女は手探りで俺の体を探る。

溜息を着くと、錠剤を二つ口の中に落とす。その場にある水を煽ると、女の口に自らの唇を押し付けた。空いた穴に水を流し込むと、女は唐突に唇を閉ざし、そのまま嚥下した。

あとはもう何もして来なかった。何も言わずにそのまま蹲り、気に入りの羽毛に顔を擦り付ける。そうしているうちにかすかな寝息を立て始めた。

翌朝、何時もは先に起きてくるくる動き回ってる女はそこにおらず、ただ昨日と同じ体勢で丸まっている。起きているのか確認する為に髪を撫でてやると、少しだけ反応がある。まだ寝ていたい様だった。


昨日の夜の事は覚えていない。何だか滅茶苦茶頭が痛くて、蹲って、彼に介抱して貰った事は覚えている。それ以外は全て朧だった。ナルコレプシーにでも掛かったように、目が覚めているのに起きられない。まるで眠り姫にでも落ちぶれた様に。

もうずっと、このままなのかも知れない。平日になってもこうして眠り続けるのかも知れない。都会の喧騒という毒はそれ程までに疲弊を齎すものなのか。

そう思っていると、頭を撫でられた。軽く、ぽんぽんと指先だけで触れられる。どうやら安否を確認されている様だ。そうされると無理矢理にでも瞼を開けたくなった。起きて、彼の顔を拝みたくなった。

「お前、昨日余程……」

「あぅっ……ぅ」

自分が何をしているのか分かってない。兎に角この、口内に溜まった淀みを何かで中和したくて、彼の唇を奪う。首に巻き付いて、唇を押し付けて、開かれた口腔に吐息を流し込む。彼なら、彼なら、彼なら、救いになるかも知れない。この体内に溜まった毒を中和出来るかも知れない。眠り毒を中和する薬になるかも知れない。

彼は暫くそのままで居させてくれた。互いの唇が唾液で濡れても、そのままで。

先日書いたもののifだと思ってます。

昨日はキス出来る程元気だったけど、今日はキス出来ない程遠い元気ない場合。


もし仮に、記憶があったら、

口移しシーン見られなかったのが残念(´・ω・`)

とか呑気に考えてそうです。


女の子攻め攻めが良いのか、男の子攻め攻めが良いのか需要がどっちか分からない( ˙꒳˙ )

と思いながら書いてます。


男の子攻め攻めだと、考えないとおっかないので難しい。

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