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誤字報告ありがとうこざいます( ⁎ᴗ_ᴗ⁎)ペコッ

誤字が無くならないダメダメ人間でして、何時も助けられています( *˙˘˙ ) *.ˬ.))ペコ


日間ランキングにチラッとランクインしていました。

皆様のおかげです。

ありがとうこざいます(ㅅ˙ ˘ ˙ ) カンシャッッッ

私は今日花嫁になる。


幼い頃から婚約者で、初めて会った時に一目惚れをし、それからずっと大好きだった人と。


私の夫となる人はシノワーズ国第一王子で王太子有力候補のレイヴァン・シノワーズ様。


私は現国王の右腕である宰相の娘でタリス侯爵家の娘ウェンリー・タリスだ。


あと数時間もすればウェンリー・シノワーズとなる。


この結婚は私だけが嬉しいもので、レイヴァン様は全く嬉しくないものだ。


何故ならレイヴァン様には数年前から心を寄せる女性がいるから。


私は何度も父に「レイヴァン様にはお慕いしていらっしゃる方がいる」と伝え、その上で「レイヴァン様の幸せの為に身を引きたい」と言ってきたのだが、その女性が平民であった為に王太子妃の座に就くことは出来ないし、仮に何処かの貴族の養女となり教育を施しても満足に文字も読めない娘に王子妃の務めが出来るはずがないのだと諭された。


愛されていないのに結婚しなければならないのは、愛していないのに結婚しなければならないのと同等に苦しいものがある。


今この瞬間もこの人の心を占めているのは別の女なのだと思いながら生きていく事は惨めで虚しい。


何もかもを自分以外の女に向けたいだろうに無理をして愛しているふりをし続ける方も相当苦しいだろう。


2人とも幸せにはなれない...。


それでも私はレイヴァン様が好きだから彼の名ばかりの妻であったとしてもその隣に堂々といられる事が嬉しかった。


浅ましいと言われようが嬉しかったのだ。


でも今は違う。


式場に着き、身支度を整えた私は、教会の庭で密会するお2人を見てしまった。


私には見せてはくれない潤んだ瞳と紅潮した頬で心から幸せそうに微笑むレイヴァン様を見てしまった今、私は逃げ出したい気持ちだけを抑えてここにいる。


窓から見えた2人はまるで絵画のようだった。


煌めく金色の髪のレイヴァン様の隣に立つ平民と分かる服を着た女性は豊かな飴色の髪をしていた。


2人共蕩けるような笑顔を浮かべ抱き合うと、離れる際には今生の別れかのような悲壮な顔をし、離れ難そうに手を取り見つめ合っていた。


『愛してる』


レイヴァン様の唇がそう動くのが見て取れて私は窓際から立ち去った。


心は重く苦しく、泣き出してしまいそうになるのを必死に堪えた。


私が婚約を辞退すればレイヴァン様はあの女性と結ばれたのだろうか?


否、それは叶わないだろう。


王家の方でも何とかならないものかと思案したのだと聞いている。


その上で否となったのだ、もし私が辞退した所で新たな婚約者が据え置かれていただろう。


この国は一夫一妻制で余程の事がない限り愛妾や側室を迎える事は出来ない。


余程の事とは妻が死んだ場合や結婚して10年子が出来ない時だ。


王族の離縁は許されず、例え妻が死んだとしてもレイヴァン様は新たな正妃を迎える事は出来ない。


神の国と呼ばれるシノワーズ国は生涯1人の女性のみを娶る決まりがあり、それは死しても尚縛り付けられる楔となる。


愛されていない、愛される事もない私が一生レイヴァン様の楔になるのだ。


そう思うと恐ろしくなった。


今なら、まだ誓約書に署名をしていない今ならまだ逃げられる。


レイヴァン様を解放して差し上げられる。


そう思うのに体が鉛のように重く動かない。


逃げようにも部屋の中にも外にも人がいて、私は歩くだけでもやっとな程に重たいウエディングドレスを身に纏っている為ままならない。


──いっそ死んでしまえば...。


仄暗い感情が湧き上がる。


私さえいなくなれば、いなくなった所でどうにもならないのは分かっているが、今日この日に泥を塗ればきっとレイヴァン様の結婚は暫くの間延期される。


その間にあの女性の教育がなされればレイヴァン様との幸せな未来が訪れるのではないだろうか?


式直前に妻になるはずだった女が死んだとなれば最低でも1年は喪に服し、婚約者の選出はその間かその後に行われる。


レイヴァン様は私と同じ18歳。


1年待った所で結婚には決して遅くない。


──それがいい。


そう思った。

思い付きで書き始めた物なので設定など甘いです。

お手柔らかにお願いします。

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