山腹の大戦
大変遅くなりました……
私はガラスが割れる音ともに吹き飛ばされる。吹き飛ばされたのはこれで何度目かわからない。
砕けたのはガラスだけではない。魔力で作った壁が砕け散って、空気に霧散する。アスファルトでできた地面を1メートル近く転がり、停止する。力がすぐに入らない。体はひどく痛めつけられたし、ずいぶんと消耗させられたから仕方ない。
案内人だった刺客がこちらへとゆっくり歩み寄り、そして止まる。
「……なるほどな」
私の後ろから手が差し出され、続いて人影が私の前に躍り出る。
手を差し出してくれたのも、後ろから躍り出た人影たちも、国連の査察団を護衛するために近くへ来ていた国連軍特殊部隊の面々だった。私の信号をキャッチした現地の国連組織が、この部隊を急いでよこしてくれたのだろう。
たった今粉砕されたガラスは玄関の扉のものであり、私はなんとか逃げ切ったのだ。完全武装した特殊部隊が半龍化している男にライフルを突き付ける。
「いやはや、私の負けだ。しかし、いいものを持っている。転生した特権と古代魔術用の短杖か。捕まえるどころか攻撃をほとんど防がれるとは」
刺客は両手を上げ、人間態に変身し直しながら私の姿を嘗め回すように見る。
古代魔術を研究するにあたって使われたと思わしき杖。世界樹の枝と三種の宝石、昔ながらの製法で打たれたオリハルコン化金属の装飾をもつ、非常に高価で高い性能を持つものだ。この構造と金属量であれば大抵の検査機に引っかからないため持ち込みが容易であり、加えて空港も魔道具免許を持っていたため必要な手続きと処理を経て国内に持ち込めた。
私は転生者ゆえ、幼いころは通常学問に充てるべき時間が空いていた。その時間を魔術を遊びのように学びながら過ごしたのだ。一時期は魔術をがっつり扱う職業を考えたこともあったが、資格を取るだけ取って結局この職に就いた。案外、職業魔術師というのは楽でないことをいやというほど知ることになったからだ。
しかし、今回はそれが活きた。加えて杖は私の魔術能力を非常に高めてくれた。そのおかげで龍の攻撃でも1発は防げる防壁魔術などでひたすら防御し、何とかここまでたどり着いた。そこまでしても正直ギリギリだった。
「やはり外から来た転生者というものは理の中にいてはいけないな。ふふ……」
拘束されながらそうぼやく彼は、不敵に笑っていた。
……転生者だと割れていることは昨今珍しくないい。今どきは出生後や大きい健康診断で幼児のうちにバレてしまう。
だが、それを公にするかは自由だ。私は彼に転生者だと伝えただろうか?伝えてないとして、いつ彼は私が転生者だと知ったのか?
かなり厳重な個人情報のはずなのに。
「本当にいいのだろうか……」
リスキーな仕事を引き受けてくれた礼として、私は予定が繰り上がった査察――もはや書類送検や捜査のような状態だが――の独占潜入取材を許可されたような形になってしまった。
正直、リテラシーが少し緩いように思えるがお言葉に甘えている。きっと今回のことを記事にするときはさすがに検閲などが入ると思うが、貴重な体験ができると思ってこの場にいる。
そこら中から資料などが運ばれて行き、従業員や研究者たちは逮捕されたり事情聴取されたりと、廊下は工場とは思えないほど混雑していた。
私はそこらじゅうで記事になりそうな写真を撮りメモを書いて回っていた。何割使えるかわからないが、こういう時のラインがどこにあるのかを学ぶため、無駄になる覚悟で資料を集める。
そうやって歩いていると、ふと違和感のあるものを見つけて足を止める。
製品である戦闘機を置いておく格納庫。おそらくシュールに輸出するつもりであっただろうGf-54などが並ぶ中で、見覚えがない戦闘機を見つけた。足は思考するより早くそちらのほうへ向く。
遠目で見たときは、素人目であったらGf-54などと区別がつかないかもしれないと思える機体だった。しかし、近づくとそれが異形の戦闘機であるとわかる。
戦闘機だが3発機、要するに3つエンジンがついている。ステルスを考慮した双発機のシルエット、その2つのエンジンの間に小さい3つ目のエンジンが取り付けられたような形状だ。ただの補助動力ではなく、どう見ても推力を発生させる機関。
「すいません、よければこの機体のことを教えてもらっても……」
近くで見張りをしている兵士に問いかけてみる。彼は戦闘機には詳しくないかもしれないのでダメ元だ。
「何を言って……ああ、オーエンさんでしたか。私は詳しくないですが、これはどうやら試作機のようです」
「試作機?納品する機体の場所に?」
「実戦投入して性能を試すつもりだったらしい。詳しいことはあそこにいるユウジ特務大尉に聞いてみてください。あなた相手なら答えてくれるはずですから」
どうやら手柄を立てたことが幸いしたらしく、意外と好意的に接してくれる人が多い。しかし、実戦テストに投入予定だった試作機とは。
早速、言われた通りユウジ特務大尉に声をかける。彼は軍属でありながら航空機開発に携わっており、今回の査察にて、ここで開発されている技術を調べる立場であった。
「この機体は龍専用の機体として開発されたようです……その証拠にGリミッターや魔力ブーストリミッターが低めに設定されています。リミッターを再設定せず飛ばせば、ただの人間は死ぬ」
彼は私の願いに二つ返事で答えると、つらつらとガラス越しに見える機体について解説を始めてくれた。
「目玉は三発機であること。二基のハイブリットエンジンと、小型の純正MECエンジン一基を搭載し、出力は通常時とブースト時、ともに現行戦闘機を遥かに凌駕する。乗る人次第では戦略級の戦力になりえる恐ろしい性能だ。そして――」
そこでユウジ大尉は苦い顔をして言葉を切る。たかだか戦闘機一機が戦略級の戦力という、その恐ろしい言葉は十分に私を驚かせた。だが、その次に発せられた言葉は、驚きを絶望に変えた。
「一機が、すでにシュールに納品されている。ここにあるのは、追加で納品予定だった二機目だ」
「なんですって!?じゃあ、つまり」
「シュールは既に書類に書かれていない戦略級兵器を所有していることになる。私は今、急いで機体を解析しているが……」
シュールが、戦略兵器を保持。まだ決まったわけではないし使うとわかっているわけでもない。戦略級の兵器として扱うにしても、あくまで戦闘機という魔術行使のプラットフォームでしかない。
なので、どのような形で使われるかわからない。性能だって推測している部分が多い。
だが予感がする。この機体が使われたら、迎え撃つのはランサー隊だろう。こんな化け物を相手にできるのはランサー隊しか思いつかない。
「どのくらいで解析が終わりそうですか?」
「遅くなれば一週間後になるかもしれない。どうした?知りたいのか?」
「え、ええ。興味がわいてしまいました。無理強いなのはわかっていますが……」
「……ふ、いいだろう。ただし、今後しばらくはお前の記事に検閲が入るかもしれない。変なところに漏らそうとすれば、わかっているな?」
「はい、そのつもりで聞いています」
万が一。
来るかわからないそんな事態のために、私はしばし自由を捨てた。
□
『こちらZRSケルニス。ランサー1、着艦を許可する』
「ランサー1、了解した。着陸態勢に入る」
古巣に帰って来た、というべきだろうか。
援軍がやってきたため、ガリオン空港は手狭になってしまった。そのため一応海軍所属であるランサー隊は、援軍の中にいた空母ケルニスへととんぼ返りさせられたのだ。こちらの方が肌に合っているのでかまわないが、やはり便利屋扱いだなと思わされる。
『進入コース適正、その調子で着艦してくれ』
スロットルは上げっぱなしだ。空母への着艦は『制御された墜落』と称される荒っぽいものである。
短い距離で機を停止させなければならないので、甲板に3~4本のワイヤーを展開して、それを着艦する機のフックに引っ掛けて停止させるというものだ。自力ブレーキでは足りないのだから仕方がない。
当然ワイヤーが引っ掛からないことはままあるし、最悪ワイヤーが切れるという事態も稀にある。その時に飛行が続けられない速度だったとしたら、甲板上で止まり切れず端から落ちて海水浴をする羽目になる。だから、機体を止めるのはワイヤーに任せて、エンジン推力はむしろ上げておく。万一があればゴーアラウンド、つまり即再離陸で着陸をやり直すのだ。
「……ッ!」
衝撃。車輪が甲板に接触した瞬間、万が一に備えてスロットルを押し上げて最大出力にする。その直後着艦フックがワイヤーを引っ掛け機体を急減速、万が一は起きないまましっかりと停止させた。着艦が完了、チェック後にスロットルを下げる。
ここまで帰って来たが、未だにシュール内戦に参加することは変わらない。行き帰りに時間がかかるようになっただけのため、少し憂鬱になりながら着艦後の作業を進めていった。
『さて、みんなよく集まってくれた。ブリーフィングを始める』
空母のブリーフィングで、画面越しに全体ブリーフィングを見る。ブリーフィング用の映像データとともに、カメラにはブリーフィングを担当する。ガルス大佐の姿が映っている。どうやらVMTランナーにも関わらず、暇なときは全体的な指揮にも関係する羽目になったようだ。非常に忙しいことになるだろう……。
『現在、クーデター軍の本拠地であるイグニサンク山の7合目基地攻略を見据え、北部の中腹に戦線を形成している。だが、今に至ってなお、ここは膠着状態のままだ』
複雑な地形であり、戦車の侵入は少し厳しい。やはり航空戦力とVMTを主とした戦場となっており、天然の塹壕ともいえる起伏の多いエリアで小競り合いが続いているようだ。
『今回の作戦は、電撃的な連続攻撃によってこの戦線を突破することである。概略としてはまず航空隊と現地陸軍をもって、敵砲撃陣地及び対空陣地を飽和的に攻撃、攪乱及び沈黙させる。』
説明映像に映る山の山頂方向、つまり敵陣の後方に陣取っている赤いマーカー。対空陣地や砲撃陣地と思われるそれが、前と上から伸びた矢印によって×に変化する。
『その後速やかに制空権を確保。その時点で輸送機を接近させVMTを空挺降下させる。これは前線への増援という形であり、合流して一気に前進する』
映像の目立った動きは止まり、一度ガレス大佐は言葉を切った。
『古典的な電撃戦だ。可能な限り虚をつく用意はしている。だが、相手も対策している可能性を十分に考慮して作戦に当たってくれ。私も空挺VMT隊として出撃する。作戦開始は事前工作部隊に関しては明朝0400、攻勢の本格化は0900の予定だ。現状の天候予測では早朝霧が発生し、0900になっても残留するらしい。工作に当たる部隊はそれに乗じるよう。以上だ、質問が無ければ解散する』
参加している部隊が多いので、さすがに質問がいくらか出る。ガルス大佐はそれに答えられる範囲で淀みなく回答していった。
「大規模攻勢か、忙しくなるね」
「私たちはどのようにこの作戦に参加を?」
全体ブリーフィングが終わり、リヒテルの言葉を皮切りにランサー隊としてのブリーフィングが始まる。
大雑把なブリーフィングだけでは隊が困ってしまう。当然、各隊向けの詳細ブリーフィングデータが届いていた。それにはすでに目を通している。
「俺たちはあえて若干遅れて到着した後、対空陣地への攻撃だ。その後こちらに損害がなければ制空戦闘を行う。機体はMF-18で上がるぞ」
「先行した味方に気が行ってるうちに横合いからですか。嫌われそうですね」
「まあ、そういうのも私たちの仕事、か」
フライトプランは向こうから提示されているので、あとは準備して出撃するだけの状態だ。
「明日の0830には発艦する。今のうちに体を休めておけ」
□
「ランサー1からイビルアイへ。作戦空域に接近中だ。状況を知らせよ」
『こちらイビルアイ。正直言って、作戦進行は若干遅れてる』
「何があった」
『観測隊との連絡が取れなくなった。予兆もなしにな。おかげで砲と空爆の精度が落ちて、突撃は一時見合わせだ。直前に観測隊がいた一帯の霧が光ったとの報告もある』
「了解した。やれることはやる」
おそらく対空陣地へのダメージも想定を下回っているだろう。覚悟はしていたが、やはり実際に遭遇するとしんどいものがある。
『しっかし……霧に細工でもしたのかしら?』
『チャフとして金属粉を霧に混ぜ込んだんでしょうか……』
『条約で禁止されてないけど、ひどい土壌汚染になるよ。しかも自国領土のど真ん中で』
「理屈は後で考えればいい。行くぞ」
現地の攻略状態を鑑みて、ランサー隊は対空陣地攻略に向かう。VMT部隊の前進が鈍れば損害がかさみ、攻勢そのものの中断もあり得る。それは阻止したい。
対空陣地への攻撃は非常に危険を伴う。前回はVMTに担がせてる中途半端な性能だったからこそ大した被害は受けなかったが、今回は本職の装備がいくらか確認された。レーダー警告も時折響くため、作戦としてだけではなく自分たちのためにも迅速に行わなければならない。
『今のところ確認できている地対空装備の位置データを送る。当然まだ発見できていないものもあるだろうから注意しろ――』
『……!別のレーダー照射、方位170から敵機が来てる!!』
攻撃態勢から咄嗟にブレイクする。敵もしっかり迎撃の機を出している。作戦開始時から飛んでいる機も頑張っているようだが、進攻の遅れが対空戦闘にも響いているようだ。
そして航空機に対する回避機動を行った途端、こんどは地上からミサイルが飛んでくる。幸いチャフを展開したらロックオンが外れたが、このままでは攻撃するスキがない。
『こちらヒース隊。ランサー隊、そちらを援護する』
「助かるが……持ち場は大丈夫なのか?」
『持ち場は隣だ、大丈夫。この前の借りもある。身も蓋もないことを言えば、ヒース2が手酷く被弾して撤退したから、1機足りないんだ』
「なるほど」
ランサー隊は特殊な任務が多いのと連携練度の高さもあって、奇数編隊で臨機応変に飛んでいる。しかし本来航空機は2機一組のエレメントが単位の1つになる。そのため本来であれば奇数になると援護を得られないというリスキーな状態の1機が残ってしまうのだ。
ヒース隊は奇数で対応する自信がなく、その不安を解消するため臨時編成を行うということだ。元から奇数のランサー隊では割とあることである。
『こちらイビルアイ。事情はだいたい分かった。ランサー1とヒース3はエレメントを組みしばらく偵察と対地攻撃を行え。のこりは自隊でエレメントを組んで対空戦闘に当たって、これを援護せよ』
「ウィルコ」
『ウィルコ。この前と同じだな』
「索敵中は俺がそちらのウイングマンになる。対地攻撃のときは入れ替わるぞ」
『コピー。忙しそうだがやってみるさ』
敵航空隊を残りの4機に任せ、俺らは対地索敵できる高度に下がった。未だ霧が地面を覆っているが、徐々に晴れつつあるようだ。観測隊と連絡が取れなくなった原因も霧のようだが、この様子だともしかしたら通信が回復するかもしれない。
『……早速発見した。仮設レーダーサイトだ。まわりは汎用VMTが2機で固めてる。他には……ん?魔力反応?指向性だ』
「どうした?」
『これは……通信だ。非常用の魔力波通信が届いてる。今から解読する』
魔力は電波などに比べて距離当たりの減衰率が非常に高く、通信には向かない。そのため、この通信手段は非常用であり滅多に使われない。逆説的に、対象は真っ当な通信手段を失っているとも考えられる。もはや救難信号の類だ。
高度を下げた結果、電子戦担当として強化されたヒース3の通信アンテナに辛うじて届いたのだろう。
『……こち……リーサス1-1。お……願う。繰り返す、上空の友軍機へ。こちらリーサス1-1』
「イビルアイに中継しろ。イビルアイ。観測隊からの通信をキャッチした」
『了解した。ヒース3は通信の発信源を探知し、発見し次第その付近で旋回待機。ランサー1はそれを護衛せよ』
魔力波通信の相手は観測隊のリーサス分隊であった。電波通信が全面的にダメになったため、一か八か魔術へ切り替えたのだろう。見つけられて幸いだった。
『イビルアイからリーサス1-1へ。いま、戦闘機による捜索を行っている。待機しつつ状況を知らせよ。』
『待機了解。我々の現状だが……端的に行ってわが部隊の作戦続行は不可能だ』
『なんだと?』
『電子機器が全滅した。原因はEMP。魔術に詳しい部下曰く、敵陣近くの霧は正確には氷霧で、それに静電気を帯電させた上に魔術で制御しながら解放。電子機器をダメにしたとのことだ。ついでに言うと、感電による負傷者もいる』
「……やってくれる」
敵がやったのは、要するに霧を魔術によって雷雲と同じ状態にするというもの。おそらく空気に対して放電しただろうから、電圧は1億Vを超えることになる。
航空機はそれなりの被雷リスクを持つため多重の対策をしている。しかし避雷針などを前提にした陸軍用通信システムは、至近距離での被雷となるとシーリングしていても限界があったのだろう。
それに観測隊として忍び込んだ相手の、その通信機を破壊するという狙いをしているのだ。こちらが使用している電波帯域に反応すべく術式を組んでいたに違いない。
『ヒース3、リーサス隊を偵察カメラにて視認。座標を送る』
『……確認した。リーサス隊、撤退できそうか?』
『帰るだけならなんとかな。だが、どちらにしろ砲兵隊への援護はできない。代替手段があるのか?』
「危険だが俺たちが引き受けるしかないだろう。ヒース3、できるか?」
当然ながら、制空権を握れてない状態で砲兵隊のために近接偵察など非常に危険だ。だが、全面攻勢が始まっている今、長々と用意していたら敵の反撃準備が整ってしまう。精密砲撃をできるようにして後方陣地をマヒさせなければ、前線が進めず被害拡大は避けられない。
『やって見せるさ。どのみちそれしかない』
『イビルアイからランサー、ヒース隊へ。総司令部から命令が来た。このエリアの対空陣地を叩け、だと。幸い先程、敵迎撃機の第一波を退けたから、第二波が来る前に空挺降下を行いたいそうだ』
「野砲とかは騎士団長が直々に叩くという寸法か」
無茶をする、と思うが仕方ない。砲撃隊の遅延の影響で現状での正面突破は難しい。というか、作戦中止になってないのが奇跡だ。
異常を確認した前線突撃部隊が寸でのところで引き返したため、損害軽微に抑えリトライができる状態を維持できたのが大きい。
本来は敵前線突入と同時に空挺降下する予定だったが、野砲の先行して排除して突撃を助ける作戦に変更したということだ。
『こちらヒース3。一通り索敵を終えた。』
『了解した……こちらイビルアイ。時間が無い。これより再びヒース隊とランサー隊は別行動。ヒース隊は3の索敵と電子戦、周囲がそれを護衛せよ』
『ヒース1了解』
『ランサー隊。対空兵器のうち、空挺降下の邪魔になりそうなものを高脅威目標としてマークした。破壊しろ』
「ウィルコ。さあ、行くぞ」
クリス達は高度を下げ、危険な空爆へと向かう。