エピローグ
24時間経ってないからセーフ、24時間経ってないからセーフ……。
『レジェンドモンスター古代光炎竜・ラシュロンが倒されました』
竜が光となって消え、そのアナウンスと共に宙に浮かんだ言葉を、その場に居た討伐パーティメンバー全員は何も言うこと無くただ見つめていた。
そしてしばらくの静寂の後、誰かがこう言った。
「――やっったー!」
それを気に、全員が口を開き始める。
各々が分り易い達成感を胸に、喜びの声を上げるのだった。
「やったわね、カナ!」
「うん!」
■
そこで私は目を覚ました。
「あれ?」
体を起こして周囲を見回す。
「私寝ちゃっていたかな……」
机に向かって作業をしている内に、どうやらうたた寝してしまっていた様だ。
「ゲーム内で寝ても疲れは取れないっていうのに、何してるんだろうね」
そう言って私は肩を回す。
正確にはゲーム内での睡眠は、効果はあるのだが物凄く弱い。
実際に今は少し体が重いくらいである。
「そう思わない? キュウ?」
「キュキュ」
私が傍らに居る自分の相棒……九尾のキュウに声をかけると可愛らしい声が返ってきた。
「それにしても懐かしい夢だったな~、初めてレジェンドモンスターを倒した時だったけ……?」
私が今見ていた夢を思い返していると、部屋の扉が開いた。
「カナー入るわよー……って何やってるの……」
ウキナの視線の先を見ると私が座っている側とは反対側の机の下に何枚かの書類が散らばっていた。
「あー……ちょっとうたた寝しちゃって……」
「はぁ……そんなんで大丈夫なのかしら副団長さん? 今日はギルドに入りたいって新人さんが何人か来る予定なんでしょ? ルユが待っていたわよ」
「あ、忘れてた!」
私はウキナに言われて予定を思い出し、ギルドの一室……副団長室から飛び出す。
「そうだ、折角新人さんも入ってくれたんだし、今度ウキナの所とウチでギルド戦でもしようよ!」
扉から完全に出る前に、私はウキナへと前から考えていた提案を投げる。
「あら良いわね、団体戦では先鋒で出てきたカナに全滅させられたけれど、総力戦なら負けないわよ」
「あはは、それじゃあまた後で一緒に予定立てようね!」
そうして私はギルドの大部屋へ向かった。
キュウも私の後をてこてことついてくる。
■
1人残ったウキナは近くにあった写真立てに飾られた写真を眺めて呟く。
その写真は、火山エリアの奥に隠されていた専用ステージで撮られた集合写真であった。
「……あれから、もうどの位経ったかしらね?」
近くには白いボディに紅の瞳を持つ魔道具が転がっていた。
■
私はギルドの大部屋へ到着した。
集会所として使っているこの部屋には沢山の団員が集まっている。
「お、きたきた」
「遅いですよ先輩」
「あ、寝癖がついてますね」
「もしかして……予定忘れて寝てた?」
「――。」
「――。」
遅刻してきた私に、皆が声をかけてくる。
「あはははは……ちょっとうたた寝しちゃって……ごめんなさい」
私は遅刻してきた理由を正直に話し頭を下げる。
「ちょっと、色々任せ過ぎちゃったかな? 後で私も手伝うよ」
「ごめんルユ、結構助かるかも」
『はいはい2人とも、今は折角集まってくれてるんだし、紹介を先に済ませた方が良いんじゃ無い?』
「それもそうだね、それじゃあ――」
【念話】スキルを利用して語りかけてきたウキナの言葉に同意して、ルユは団員の方へ向く。
「皆、今日は顔合わせに集まってくれてありがとう。私はこのギルドの団長、ルユ」
「そして私が副団長のクロデ=カナだよ! 気軽にカナって呼んでね!」
「それじゃあ――」
ルユは蒼く光る鎧に私は白炎の白砂姫の装備、本来の姿を顕現させて言う。
「「――ギルド:伝説喰らいへようこそ!」」
って事で【Many art keep Online】[完]です。
作者の一応初めての完結作品になります!
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!
正直作者自身も稚拙でツッコミ所の多い作品だなーとは思っていますが、ついてきてくださった皆様には本当に感謝です!
(ここだけの話、どうしても納得のいかない所があれば、冒険の書が破損していたって事で適宜修正するかも知れない……笑)
今後についてですが、この物語は一旦ここまでを区切りにしたいと思います。
閑話や掲示版、キャラクター詳細を書くことは決めているのでかなりの不定期にはなりますが、それらの更新はする予定です。
メインは新作と、作者の更新が止まっているもう一つの作品をいい加減更新しようと思っているので気長にお待ちください。
下手すればこの後書き自体、いつの間にか修正されている可能性も有るので、どこまでこの予定が宛てになるのかはわかりませんが……笑
それでは……!
……to be continued?




