第10.5話 閑話 ――皆の職業
第9話と第10話の間に閑話を挟みました。
これからしばらく、本編とは少し離れた寄り道回をしたいな~と思っているのですが、時系列がごっちゃになるのでどういう形で投稿するか悩み中。
何か良いアイディアがあったら教えてください。
古代光炎竜・ラシュロン攻略戦の準備をしているある日のこと。
「そういえば、ルユ達の職業って何に就いているの?」
ふと気になった私は不意に皆に聞いてみた。
今までは特に気にもしてこなかった事なのだが、自分が実際に職業を得ると気になる。
そういう衝動に、急に駆られた私はどうしても聞きたくなってしまったのだった。
因みに今はラシュロン戦の為に必要なアイテムを集める為に何人かで雑魚狩り中だ。
「また急な話ね」
「あはは、私は逆に何で今まで気にならなかったのか、気になるけどね」
「う……だってこのゲーム覚える事が多すぎて余り頭が回らなかったんだもん……」
「まぁ、たしかにカナの成長スピードなら頑張って覚えている方だな」
そう言ってウキナと私、ルユとクロはモンスターを殲滅しながら話す。
実際、自分でも結構頑張って詰め込んでいると思う。
最近ではモンスターの属性耐性も覚えないといけなくなっている為大変だ。
「それで就いている職業だけれど、私は≪暗影覇殺者≫って職業よ」
「それ、たしか情報サイトでも受注条件が不明になっている奴じゃなかったけ……」
「カナの記憶で合ってるよ。……ってことは多分PK関連じゃないかな?」
「正解、まぁうちのギルメンにも教えようって思っていたから教えちゃっても問題無いかと思ってね」
「成程……、そういうのってやっぱり効果もPK関連になるの?」
「うーん、結構PKに有利なものも多いけれど、純粋に効果が大きい物が多いわね。後は感知系とかの強化とか」
そう言って群れるモンスター達の間を器用に通り抜けたウキナは鎌を振り回し、モンスター達を細切れにする。
「前から思っていたけれど、ウキナってそんなに運動神経良かったんだ……」
学校の時は、特にそんなイメージを感じていなかったので私は素直に感心した。
いや、私にタックルをかますときだけは異様にすばしっこい気はするが……。
「私の場合はカナと違って大体はスキル便りよ。カナの数倍は感知系も行動補助系のスキルを持っているのに、その私とスキル無しで似た様な動きができるカナがおかしいのよ」
「そ、そんなにおかしいかな~」
自分自信では単純に危機を感じれば、体が勝手に避ける様に動いてしまうのであんまりわからない。
体が思い通りに動くのなら、特にそれが難しいと感じた事もないので尚更だ。
「カナは直感で動くタイプだもんね、私も攻撃を当てるには結構工夫をしないと無理かな」
「……お前が一番、カナの事を言えないと思うが」
「え?」
「そうね、AGIとかもはや関係無く歩いて全弾回避する変態は無いわね」
「ちょっと……?」
「あー、あれは私も流石に真似できないかなー……?」
「カナまで!?」
私も回避可能な位置を確実に予測し、もはや高性能なAIみたいな戦い方をするルユは流石に誰も真似できないと思った。
スキルの予備動作に入った段階で回避位置に移動しているのだ。
基本見てから躱している私の戦い方とは、明らかに違いすぎるので擁護できない。
「職業は≪聖騎士≫なんて普通すぎる職業に就いているのにな」
「あ、職業までバラしちゃうし」
「あ、それは私でも知ってる」
たしかパラメータの補正も優秀で耐性も多く有用なものを得られるという職業だ。
THE無難って感じだが、シンプルに強力な職業であるため人気が高いと聞いている。
尚、職業クエストの難易度もそれなりに難しい為、奇異では無いとはいえ普通とは言い難い。
「そういうクロだって≪上級鍛冶師≫に就いているじゃんか」
「俺はお前と違ってプレイも普通そのものだろう?」
「その内ボロが出てくるでしょ」
そんな事を言っている2人の会話を聞いて1つ疑問に思う事があった。
「≪上級鍛冶師≫って響きからして生産職っぽいけれど補正とかどうなっているの?」
「ん、ああ、生産職も補正自体は割と普通だ。だが自分で作った武器には補正が+されるとか、生産自体に+の補正がかかるとかそういう特殊効果があるイメージが多いな」
「ルギの《メカニック錬金術師》とかはそっちに極振りな感じだね」
「へぇー、私も生産職に関しては余り詳しく無かったから新鮮ね」
「弟に話を聞いてみたりとかはしないのか?」
「特にそんな話をしたことは無かったわね」
「へぇー、魔王さんとかトウカちゃんは?」
「魔王は流石に誰にも教えてないんじゃないかな~? トウカは≪高位プリースト≫、補正は見た目通りだね。どっちかというと私みたいなシンプル・イズ・ベストな感じ」
「そうなんだ……」
そこで丁度、目標数のアイテムが集まり狩りが終わる。
「よし、それじゃあ戻ろうか」
私は皆と話しながら、意外と色んな職業に就いてプレイしている人がたくさんいるんだな~、と思いながら帰るのだった。
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