第4話 ダンジョン攻略(2) ――初スキル
最近評価上がっていて嬉しい……!
これからもよろしくおねがいします。
『サブスキル【先読み】を取得しました』
「え?」
カナはあれから、岩でできた蛇や毒液を吐くカエル、火を噴くコウモリなどを倒しながらダンジョンの攻略を進めていた。
今はカエルと戦闘中だ。
そして最中、カエルの攻撃を回避したタイミングで唐突に鳴り響いたアナウンスに驚くのだった。
「ゲロッ!」
一瞬動きを止めたカナにカエルは長い舌を鞭の様にしならせ攻撃する。
それを姿勢をかがませて舌を掻い潜ったカナはカエルに殴打を直撃させるのだった。
「ゲロ~ッ!?」
仰向けに倒れたカエルは粒子となって消える。
「よしっ!」
周囲に敵が居ない事を確認したカナはホッと息を吐いた。
相変わらず蛇は振り回して倒すカナであったが、カエルやコウモリなどの普通に打撃が有効そうな敵にはそれらしい戦い方をしていた。
とはいえ、反応速度やそのバネのような動きがレベル詐欺と言える様子なのは、変わらずであるのだが……。
「今手に入れたのってスキル……だよね?」
カナはメニューを開き、今手に入れたモノを確認する。
【先読み】
分類:サブ
コスト:3
敵の攻撃予測地点が視界に表示される。
視界外からの攻撃は表示されない。
自動取得条件
攻撃を連続で100回、回避する。
「初めてのスキルだ!」
ここでカナが現時点で調べ上げているスキルについて説明しておこう。
まずスキルの分類だが、アクティブ、パッシブ、スロット、サブが存在する。
アクティブはスキル所有者が任意で発動させるスキル。
パッシブは持っているだけで常時、または自動で発動するスキル。
そしてスロットスキルは強力だが、取得にコストの制限が設けられているアクティブスキル。
サブスキルは強力だが、発動にコストの制限が設けられているパッシブスキルと言った感じだ。
尚、コストの制限はスロット5、サブ5が初期値としてそれぞれ独立して設けられている。
「えっと、サブスキルはセットしないと発動しないんだったよね」
カナはサブスキルの発動枠に【先読み】をセットする。
【スロットスキル】
コスト:0/5
【サブスキル】
コスト3/5
・先読み
「どう変わったのか試してみたいな……」
そこへタイミング良く、ダンジョンの奥から現れたのはまだ見たことの無い狼の魔物だった。
「できれば知っているモンスターで比較してみたかった……なっ!?」
油断せず、敵の様子を見ていたカナであったが、地面から土の棘が急に飛び出す光景が目に映り咄嗟に横へ跳ぶ。
すると先程、カナが居た位置まで狼から直線上に土の棘が飛び出しているのだった。
「っ……なるほどね、便利なスキルじゃん」
恐らく狼のスキルによる攻撃だったのだろう。
もしかすると魔法だったのかもしれない。
どうやら【先読み】は、攻撃をしてくる敵を視界に収めておけば直後の攻撃を予知できるスキルの様だ。
発動は攻撃が当たる直前の様だがカナの反射神経であれば十分強力そうなスキルであった。
「さて、狼さん、覚悟してよねっ!」
■
「ふー」
狼を倒したカナは汗を拭う。
このゲームにはSPの概念があるという話なので、恐らくかなり消耗したということだろう。
狼はこのダンジョンでもかなり強く、回避に役立つスキルを手に入れたカナでも結構危なかった。
「軽く攻撃も受けちゃったなぁ」
視界の端に少しだけ減ったHPバーを見ながら少し憂鬱になる。
恐らくダメージを受けてしまえば連続回避の記録も途切れてしまったはずだ。
「まぁいいか。また気がついたら記録更新しているかもしれないし……。それにしても、またレベル上がったなぁ。こんなにレベルって上がり易いのかな? 後、レベルが上がると感覚もどんどんはっきりしていく……。痛さがあんまり変わらないのは良かったかな」
色々と思考を切り替えたカナが次に注目したのは自身のステータスだった。
Lv.が上がる度に感覚が鋭くなっていたカナだったが、ペンクロと違って痛みだけは増幅しなかった。
ステータスに感覚を表す表示も無く、BPを振らなくても鋭くなっていた事から恐らくLv.自体に依存した隠しステータスの様な扱いだと思う。
流石に運営もレベルが上がる度に、勝手に痛覚も増幅するのはいくら現実の体に悪影響が出ないとはいえ躊躇ったという事だろうか。
「まぁ、だからと言って、攻撃はやっぱり喰らいたくないけど」
そう言ってカナは先の方を見る。
「結構進んだけれど、まだまだ先は長そうかな」
体感ではログインしてから4,5時間程たっただろうか?
「これもまぁいいか。時間はまだまだあるんだし、今日はこのダンジョンをクリアするまで頑張ってみよう」
MakeO.S.ゲーム内では時間加速技術が使われており、1=8時間の換算となっている。
ゲーム内で一日過ごしても現実では3時間しか経っていない事になる。
だからダンジョン攻略に、いくら時間を費やしても問題ないのである。
連続プレイ時間は現実時間の9時間になっているが、流石にそこまではかからないであろう。
そうしてカナはダンジョンの更に奥へと向かうのだった。
■
ダンジョン攻略を初めて数時間、カナはようやくダンジョンのボス部屋まで辿り着いた。
「長かった~っ!」
カナの目の前には如何にもな大きな扉があり、此処が恐らくダンジョンの最奥だろう。
「それじゃあ、早速挑んでみようかな!」
わくわくしながらダンジョンの扉に手をかける。
カナは此処に着くまでにかなりのモンスターを倒し、レベル、それにスキルまで幾つか入手していた。
道中では宝箱の様な物まで見つけ、アクセサリーも一つ身につけた状態なのだった。
[ステータス]
クロデ=カナ
Lv.19
HP64/73
MP27/27
STR:40(+8)
VIT:0(+4)
AGI:72
INT:0
DEX:24
装備
右手:【なし】
左手:【なし】
頭:【なし】
胴:【初心者の服】
腰:【初心者の服】
腕:【初心者用グローブ】
足:【初心者の靴】
装飾品:【パワーリング】【なし】【なし】
スキル
アクティブ:【強打】【掌打】【フルスイング】【回し蹴り】【見切り】
パッシブ:【掴み上手】【回避の心得】
スロット:【思考加速】
コスト(4/5)
サブ:【先読み】
コスト(3/5)
各種装備やスキルの説明は別の機会。
いつの間にか追記している可能性もあります。




