第3話 交流会(4) ――装備を求めて
「それじゃあ、後は防具やアクセサリー類だけれど」
「これに関してはダンジョンでのドロップ品を狙った方が良いですね」
「俺が作ってやっても良いんだが、まぁ、確実に高くついちまうしその方が無難だな」
「カナちゃんはダンジョン産の装備については大丈夫かな」
「あ、はい。装備に関しては結構調べて来たので大丈夫ですよ!」
MakeO.S.装備品に関して、大まかに分けて3種類となる。
店売り品とプレイヤー産とダンジョン産だ。
店売り品は値段も性能も全て最低限と言った所で、安定はしているが強力な武器防具は滅多に取り扱っていない。
プレイヤー産は値段も性能も振れ幅が極めて大きい。
そしてダンジョン産は入手難易度が高いことが大きい代わりに性能も強力、そして他と比べた一番の違いは装備の耐久値だ。
ダンジョン産装備の耐久値は店売りやプレイヤー産に比べて高い事が大きく、長く使える事が多いのだ。
尚、これらは基本的にはという注意書きが付き、例外が発生することが多いMakeO.S.では特殊なケースも大いにある。
「俺の製作した装備品達を、ダンジョン産のものに錬金術で見た目だけ被せる目的で購入する客も少なくない。見た目が気に入らなくても、性能が強力なら手元に残しておく価値はあるって事だ。覚えておいて損は無いぞ」
「うん、参考になりそうだよ。ありがとう、クロ」
カナとクロが確認をしながらそんな話をしていると、不意にカナは視線を感じた。
「どうしたの、ルユちゃん?」
視線の元を辿るとじっとこちらを見るルユの姿があったのだった。
「いや、クロとはもう敬語を外しているんだから私もタメ口で話して欲しいなーと思ってさ、歳も近いんだし」
「え、それは……」
クロとは学校で会ったのが先だったのもあり気軽に話せたが、カナにとってルユは先輩プレイヤーとしてのイメージが強い。
そうしてカナが返答に困っていると……
「あ、私も敬語は無しで話して欲しいです。カナさんは年上なので遠慮しないで良いですよ!」
「えぇ……」
トウカの方からも同じ事を言われてしまった。
「う……」
2人ともじっとカナを見ている。
「わかったよ……これからは3人とも敬語は無しで行く。これで良い、ルユ、トウカちゃん?」
「そうだね、よろしく、カナ」
「はい、よろしくおねがいしますカナさん!」
最終的にはカナが折れることで話は決まるのだった。
「それで、カナの次の目的はダンジョンになるのか?」
「うん、そうなるかな」
「うーん、私達が着いて行って無理矢理高レベルダンジョンを周回しても良いけれど……どうしたい、カナ?」
「それは辞めておくよ。ほら、姫奈との約束もあるし……初心者用のダンジョンとかにしておく」
余りこの3人に頼り切るのも良くないし、奏にとって姫奈はとても特別で大事な親友だ。そう思い彼女はパワーレベリングをして、姫奈とのレベル差が開いてしまうかもしれないのを良しとできなかった。
「まぁ、それが妥当だな。そうなると、イーズの洞穴か?」
「そうだね。あそこなら私達の手伝いも要らないだろうし、カナ1人でも十分攻略できると思うよ」
「わかった! それじゃあ、早速行ってみるよ」
「ルユの話を聞いた限り、大丈夫だと思いますが気をつけてくださいね!」
「うん、ありがとうトウカちゃん!」
そうしてカナはその足でダンジョン攻略へ向かうのだった。




