表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

名無しのシリーズ

どちらかを選ばなければ出られない部屋

 

 目が覚めると真っ白だった。ここはどこだ?昨夜は自らのベッドで眠りについたと思うんだけど。


「駆!起きたのね!」

「宮野くん!私たち、どうしたらいいの!?」


 二人によると、僕は今、母親と恋人とともに真っ白い部屋に閉じこめられている。


 壁には赤文字で、『宮野 駆さんへ。この部屋からは2人しか出られません。貴方は母親と恋人のどちらを選びますか?』と書いてある。


 一体どういうことなんだ?


「駆はお母さんが大好きだもんね?」

「もちろん、私を選ぶよね?」


 家族と恋人が僕に媚を売ってくる。こんなのは初めてだ。


 僕が選んだのは…。




「僕には選べない」


 色々思い悩んだけれど、僕はどちらも選ばずに一人で部屋を出ることを決意した。


 だって、どちらかを連れてでてしまえば、僕がもう一人を見捨てたんだって分かってしまうから。帰ったら、二人の行方は知らない、目が覚めると一人でいたんだと言えばいい。生き証人は僕一人だけ。だから誰も僕を疑わない。僕は狡い人間なんだ。


 二人は僕の答えに不満だろうけど、仕方が無いよね。だって自分が一番可愛いもんね。


「そう、やっぱり選ばなかったわね」

「宮野くんさよなら、元気でね」


 僕との別れを心から惜しむような二人の声に背を向けて、僕は部屋の外へと足を踏み出した。


「僕は行くよ。二人ともごめん」


 僕は二人がいなくても、一人でも生きていける。



 グサッ!!


「…っ!?」


 体が、胸が熱い…なにかが、外に流れ出ていくような…。


 前のめりに倒れてしまった僕に声が降ってくる。


「ほんと、私たちは正しい選択をしたわよね」

「ええ。彼は親不孝で加えて恋人も見捨てるような最低の人間でしたから」


 なんで…僕が見捨てた二人がここに…。


「な…んで…」


「我が愛息子は察しが悪いわね」

「まだ分からないの?宮野くん」


 力を振り絞って顔を上げると、笑顔の二人がいた。


「私は息子より息子の恋人を選んだのよ」

「私は恋人より恋人の母親を選んだんだ」


 そんな…選ぶ権利があるのは僕だけじゃ…。


「バイバイ」

「宮野くん、天国でも元気でね」


 目の前がぼやけて…二人が見えなく…。


 僕は…どうなって…。

読んでくださってありがとうございます!


しょうもない話で申し訳ない!!

ホラーが書いてみたかったんだと言い訳させていただきます!!


あらすじ詐欺と言えなくもない。騙されちゃった人にはごめんなさいm(*_ _)m


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] まさかのオチでした。確かに選択権が一人にしか与えられていないというのは、不公平ですよね。
[良い点] 主人公がクソすぎ(笑) それだけに最後は選ばれなくてスカッとしました(笑) 実は途中でオチがわかりかけたんですけど、彼女と母親の決めセリフ「わたしは…」がすごくよかった! このセリフで、一…
2018/11/28 01:53 退会済み
管理
[良い点] 短編幾つかお読みしましたが、みんな良かったです。迷ったけどこれを選んで感想入れます。 母親か妻(恋人)かどちらか一人を選ぶならば……というテーマは結構見かけます。ただ、どちらを選ぶのか苦悩…
2018/11/27 09:59 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ