第0話 突然の異世界
俺は斉藤翼。職業は高校生兼自宅警備員(とは言っても高校にはもう1年くらいは行っていないのだが・・・)つまり、ニートである。
ある日、いつものようにバトルゲームをやっていると1通のメールが届いた。俺の友達か?何てあり得ないことを考えながらメールを開くと、魔方陣のようなものが浮かび上がってきた。そして、数秒後そのしたに「異世界にようこそ」という文字が出てきた。俺が何かのイタズラか?と思ったそのときだった。部屋がその魔方陣の光りに覆われ、次の瞬間俺は見たこともないところに立っていた。まるで童話に出てきそうなレンガ造りの家が建ち並び、様々な種族の人々が行き交っていた。そこで俺はようやく理解し、喜びのあまり大声てで叫んだ。
「い、異世界来たーーーーー!!!」
周りの人々が一瞬こちらを見たが、また何事もなかったように歩き始めた。俺はもう一度心の中で叫けんだ。
しばらくして俺の心が落ち着いたところで冒険者ギルドを探すことにした。そして、そばにあった地図を見て驚いた。
「冒険者ギルドは、ん?文字が読める!?ん?でも、日本語でも英語出もないのに何で読めるんだ?」
と、独り言を言っていると、一人の冒険者らしい女性が笑顔で、
「何かお困りですか?」
と聞いて来た。俺はとっさになにか言おうとしたが、ここでまさかのニート生活の後遺症のコミュ症が出てしてしまった。しかし、その優しい女性冒険者は
「冒険者ギルドをお探しですか?」
と、訪ねて来てくれたお陰で俺はやっと話すことが出来るようになった。
「まぁ、そんなところです」
「よかったら私といきませんか?ちょうど今からギルドへ行くところですから」
こうして俺はこの女性冒険者とこの世界の話をしながら冒険者ギルドへ向かった。
冒険者ギルドに着くとそこには鎧や魔法のマントのようなものを着た人々が大勢いた。
「ではまずは受付で端末をもらって初期登録をしましょう」
そして、受付に行くと端末1つを渡された。
「こ、これだけ?お金とか初期装備とか貰えないんですか?」
「すべてこちらの端末に入っております」
「あーそういうことか。つまりこの端末とやらでApple p○yみたいにピッってやれば商品ゲットみたいな感じか」
「Apple何とかというのは聞いたことがありませんが、そんな感じです」
こうして端末を貰った俺はギルドをぐるっと見渡すと、さっきの女性冒険者待っていてくれた。
「待っててくれたんですか?」
「心配だったので(笑)」
何て優しい人なのだろう、美人だし俺のパーティーに入ってくれないかな(笑)何て考えていると
「武器とか防具買いに行きますか?」
と聞かれた。俺も初期装備がないとなにも出来ないことはわかっていたので素直について行くことにした。
店に着くとそこには防具や武器が綺麗に陳列されていた。
「そういえば、俺の適性職業って何なの?」
「端末に書いてありますよ?ちょっと見せてもらってもいいですか?」
俺は彼女に端末を渡してふと思った。そういえば自己紹介もしてないし、相手の名前も知らない。そして彼女の顔を見るととても驚いた表情で固まっていた。
「どうしたんですか?何かありました?」
「あ、あ、あの、す、ステータスが」
と、動揺を隠せずに震えていた。俺は端末を見てみたが全くわからなかった。そもそも俺は基準値というものを知らないので聞いてみることにした。
「俺のステータスそんなにすごいんですか?」
「すごいなんてものじゃありません!!全てのステータスが普通Lv.1の冒険者の約10倍ですよ?」
と、興奮気味に答えた。もちろん俺も大興奮。
「そ、それで適性職業は?」
「 ナイトで双剣がベストです」
「ナイトなのに盾は無しですか?」
「魔法の盾のほうがいいと思いますよ。魔法力と魔法量が高いので」
一段落したところで俺達は改めて武器を探すことにした。と、その前に相手の名前を聞かなければ
「ところで、今さらなんですがお名前は?」
「あっ、すみません。まだ名乗ってませんでしたね。私はアリス。職業は冒険者で魔法使いです。よろしくお願いします。」
とても丁寧な自己紹介。そして何より笑顔が可愛い。いやいや、そんなことより俺も自己紹介しなければ。
「俺は斉藤翼16歳。職業は冒険者でナイトをやる予定です。どうぞよろしく。」
まぁ、こんなところでいいでしょうと考えていると、
「ちなみに私は18歳よ。よろしくね、つ・ば・さ君」
と、彼女が満面の笑顔で言ってきた。