【閑話】女神の密やかな楽しみ[その6 ]
うっうっうっ。
「……貴女鬱陶しいわ」
何てこと言うんですか!だって可哀想じゃないですかぁ。
「恋愛って色々あるのよ?貴女は分からないだろうけど」
私だって、私だって分かりますよ!だてに女神を名乗ってません!
沢山見てきてるんですから。
「実体験じゃあないのね」
「はぅ」
何てとこついてくるんですか。
分かっているなら避けてくださいよ。うっうっうっ。
「確認だけど。
勿論あれも貴女が関わってないのよね?」
「……関わってませんけど、なんでそんなに棘がある言い方なんですか?」
「事実確認しただけだから」
奥様は結婚したけど、あのおっさんにはこんな相手がいたかもしれないですよ?
二人を割いた……って痛い痛い。
暴力反対!
「ちょっと一発入れただけで大袈裟な」
その一発がグーで脳震盪起こしそうなほどってちょっとじゃないですよ!
「あの子は色々あって大変そうね」
実の父が他界して、母が王都を出るんですよね。
でも結婚するんだしいいじゃないですかー。
「……結婚するってことで、全部がどうでもいいのね」
「そんなんじゃないですよ?別にプロポーズとか関係ないですよ?」
「……」
憐れまれてる気がするのはなんでですか?
私は女神。問題なし。
「問題だらけだけど、まあいいわ。
あの子が幸せになりそうでなりよりよ。
ウチのが心配していたからね」
おっさんも心配性ですよね。
「その心配性のウチの人が、釣書持ってけって渡してきた……」
「なになになに。神様歴が……」
「人の言葉の最中に引ったくるって、飢えすぎじゃない?」
ふんふんふん。胸は特に希望なし、と。
「話聞いてないわね」
「これって、お見合いはいつですか?」
「二人の都合な合わせるわ。
私達はいつでもなんとかなるし」
「早く!早くしてください!」
「痛い痛い痛い!馬鹿げた握力で掴むな!」
すみませんすみません。
土下座しますから許してください。
「土下座はいいから、あいてる日は?」
「はい」
これとこれ以外、は大丈夫です。
「じゃあ、お見合いまで数回ウチの人のところでエステね」
ラジャ、であります。
「あとで連絡するわ」
お気をつけて、奥様。
さて。
小娘になんて負けてられないんだから。
私だってプロポーズされてやる。




