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【詩集】Shangri-La

シーラカンス

作者: 野鶴善明

 

 進化にも

 進歩にも

 縁はないが

 これでいいのよ

 シーラカンス


 生きた化石と

 呼ばれても

 なんと言われても

 それでいいじゃない

 シーラカンス


 まずい肉だと

 吐き捨てるように

 言われても

 そのほうがいいのよ

 シーラカンス


 四億年前から

 変わらないことを

 まぬけだからと

 嘲る奴もいるけど

 それはしょせん

 人の言うこと


 四億年も

 変わらないことを

 ぶれないと

 褒める奴もいるけど

 それはしょせん

 人の言うこと


  シーラカンスは

  シーラカンスだから

  シーラカンスでいるわけで


  誰に頼まれて

  シーラカンスを

  やっているわけでもなく

  まったり生きたいから

  シーラカンスに

  なったわけでもなく


  シーラカンスは

  私は誰でしょうだとか

  ここはどこでしょうだとか

  俺が俺がと

  存在の証明に

  肩肘張ったりせず


  シーラカンスは

  ただシーラカンスで

  あるわけだから

  ただシーラカンスを

  シーラカンスとして

  現象しているだけだから


 進化にも

 進歩にも

 縁はないが

 それがいいのよ

 シーラカンス



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[一言] 心に響きました
2014/06/20 06:20 退会済み
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