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エキップテクノロジー   作者: RED
序章 失う
3/20

好きじゃないモノと一緒に働くということ

電気の供給が断たれている民家の狭い地下では薄暗く、この国特有のジメッとした蒸し暑い空気が地上から流れ込んでくる。そしてなによりも戦線が近いということもあり、発砲音が後を絶つことはない。時折強烈な爆音がすることはあるが、今のところこの民家には何の被害もない。しかし、皆その都度警戒をする。


地下室には僕を含め三人の少年兵と十数人の民兵が極限のストレスによるピリピリとした空気に耐えながら定刻を待っていた。


そんな中指揮官が入ってきてブリーフィングが始まった。



ここは反政府軍の噛ませ犬隊。資料なんて物はなかった。口での情報伝達によるブリーフィングでは個々の記憶力も重要になってくる。


「本部直々の任務で医療品を調達してほしいとのことだ。」


なるほど。と、僕は思った。ここは反勢力軍で十分な設備も整っていない上に押されているのが現状だ。この死傷者の数で医療品が足りなくなるのも無理はない。


おそらく政府軍の医療棟がこの先の山岳に置かれている。そこから盗って来いという事だろう。


一人の民兵が手を挙げた。「この人数で補給経路を確保しろって事ですか?」


司令官は頷いた。医療棟から少しでも多く医療品を持っていけるだけの道と時間を確保しろという任務だ。


あとはフォーメーションや自分の役割。侵入経路など細々と説明を受けた。



自分たちの備品を確認し、装着。僕は気合いを入れる為に真っ赤なバンダナを頭にきつく締めた。そして比較的敵の活動が鈍い時間の午後10時を目安に民家を発った。


渡された銃器はAK47という比較的安価で扱いやすい武器だった。



僕は隊列の後ろから二番目の位置で後ろや横を警戒しながら歩く。それでも気配すら無い安全な場所でも自分のAKの手入れをしたり水分補給を欠かさず行う。


AKは扱いやすい銃だが、ここで扱うのは使いまわしの武器。錆がついて通常動作しない場合も出てくる。少しでもトラブルを防ぐために念入りに磨く。僕は銃をこんな大事に磨く程好きじゃない。だけどコイツが錆びれば僕が死ぬ。

好きじゃない上司と、生意気な後輩と働く事等この広い社会ではしかたのないことです。


また、この非日常の世界でもありふれたことなのですね。


まだまだ続きますよろしくおねがいします!

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