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エキップテクノロジー   作者: RED
第一章 代わり
13/20

簡単には代えられない代用品



この街の名前はスプリングフィールドという街で結構ありふれた名前だ。


この街は海に囲まれており、本国とは少しばかり離れているためこの街に来るにはサンブリッジという大きな橋を渡ったり飛行機で来なければならない。疎開された街だ。この街は北と南に細長くなっており大きく3つの地区に分かれている。


南から高級住宅街や学校、病院がある第1地区。街の中央の高層ビルや商業が発展している第2地区。そして徐々に荒れ果てスラム街と化した第3地区だ。


僕の家は第2地区にある。



そして数週間経った今日。その中央ビルと呼ばれる僕の家の実験室で僕の腕が治る手術をするそうだ。


内容といえば薬を打つだけ。


その薬の内容は、ある生物のDNA情報を元に人体にその能力を持たせるというもの。


あるクラゲは自らの傷ついた細胞のクローンを作り自己を再生させるという不死のクラゲがいる。


腕付近の細胞のクローンを作り再生させる。治癒力を底上げするということだ。



今は動物実験もクリアして安全という話だが。



僕は父と研究員の10数名とラボに入り、様々な研究器具達と顔を合わせながら奥へと進む。その研究器具達は僕の心の中で不安材料へと変わっていく。


そして除菌ルームへと入り、除菌剤を体中に吹きかけられ紙のようなものを服の代わりに身に着ける。


更に奥に進むと扉があってその部屋で注射を通して薬を体内に打ち込むという。



扉は軽くほとんど無音で開いた。その部屋では、壁は純白で床も純白。真っ白で病院の様な独特な匂いのするその部屋で僕の心拍数は急激に上がる。



真っ白な台に乗せられ、仰向けになる。天井も白く上下左右の感覚を失いそうになる。その真っ白な部屋には無菌という条件が揃えられたからという理由があるのだろうが、不安になるばかりだ。



扉の隣の鏡はマジックミラーの様になっていて向う側からはこちらが見える仕組みだ。


そこから大勢の気配がする。僕の戦場で研いできた感覚が気配を敏感に感じ取っている。



扉が開き白衣に身を包んだ父親が入ってきた。


「自分の息子には自分で薬を打つと決めていたんだ。心の準備はいいかな?」


僕は父に会釈を返した。喉が緊張して声を出せなかったからだ。


「では、始めるぞ」


父の手には細い銀の筒の様なものがあった。父はそれの中に粘着力の強いドロッとした濃い緑色の液体をフラスコから移し替えた。針から空気を抜くために少し異様な液体を出す。空気が血管の中に入ると血液によって運ばれる。心臓までたどり着くと最悪死に至るからだ。



僕の首にアルコールを染み込ましたコットンで拭き消毒する。



「さて・・・いくよ」


針を消毒した首の所に針を向けた。


僕は針に意識を向けないように目を閉じた。ライトの光が瞼を通して赤く見える。そんな事を考えて針から意識を遠ざけようとした。



「まずは、摂取量10㏄」


チクっと鋭い痛みが首から頭にかけて走った。


「うっ」思わず声が漏れてしまう。さっきのドロリとした液体が入ってきているのだから無理はない。




うーん・・・。どうやったらお話はおもしろくなるんでしょぅね(-_-;)


難しいですね…。

さて、ここで話は変わりますが「簡単には代えられない代用品」ってありますよね。

それは例えば車や家。はたまた自身の身体の一部や思い出の品。

前者では長くもつだとか、高額だとかの理由ですよね。後者ではどうでしょう?

身体の一部というと歯だったり髪の毛だったりそして主人公の様に腕だったりと幅は広くなってしまいますいが簡単には代えませんよね。ましては怪我や虫歯をしない限り代えようとは普通思いません。

思い出の品もそうです。単価的には安い消しゴムでさえ本人からすれば価値が大きく変わるなんてこともあるのです。

たった一枚のハンカチでさえ生涯持っていたくなる思い出があれば価値は大きくなるものです。

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