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「お姉さんを傷つける奴は消すよ?」~もふもふショタ達に愛されすぎて困っています!~

作者: ece
掲載日:2026/10/15

「お姉ぇちゃ~ん、かまってよぉ~」


「こら。姉さんが困ってるだろ?」


「全くお前ら、恥ずかしくないのか?朝も早くからよぉ」


今日も朝から騒がしい。


3人のショタに囲まれ、私の1日は始まる。


「はいはい、今かまってやりますからねー」


私の名前はシノ。獣使いの2代目だ。といってもまだまだ半人前でして…。


で、何でそんな私の周りにショタがいるかって?それは…


「お姉ぇちゃ~ん!早く早く~」


この子の名前はイオリ、見ての通りの甘えんぼだ。


「だからぁ、困ってるって言ってるだろ?」


この子はエリオ、しっかり者だ。


「まったく、見てらんねぇよ」


で、この子がレイ。ちょっとひねくれものの子だ。


「おい、レイ!何いつも上からなんだ!?」


と、イオリ。意外と怖いもの知らずだ。


「なんだ?やろうってのか?」


ケンカを買うレイ。


「こらこら。やめろって」


仲裁にかかるエリオ。えらいぞ。


でもこうなったらもう止まらない。始まるぞ~。


イオリとレイは獣化した。


ガルルルと、お互いを威嚇する。


そしてお互いめがけて飛び出した!


「はぁ~い、ストップストップ」


私はその間に割って入った。


すると、2人は急ブレーキをかけて停止する。


「もう、そんなしょうもないことでケンカしない。分かった?」


「はぁ~い…」


「チッ…」


はぁ~、手が焼ける。


そう、この子たちはただのショタじゃない。正体は獣。この魔獣がはびこる世界の魔獣の子供だ。


ちなみに、イオリは魔狼の子。エリオは聖角鹿の子。レイは影豹の子である。


「さぁて、かまってやるからおいで~」


「わぁ~い」


エリオは獣化して、イオリと一緒に私に突進してくる。


モフモフ


「ほれほれ、レイもおいでぇ~」


「オレはいいよ…」


「早くしなさい!」


私はぴしゃりという。


「チェ、仕方がねぇなぁ…」


レイも獣化して私の所へ駆け寄る。


モフモフモフ


いやぁ~、モフモフはいい。この瞬間のために生きているといっても過言ではない。


私はしばらくモフモフを堪能した。


この子らはそもそも、人間に討伐されかけたところを拾われた獣の子たちだ。


親が危険な魔獣だったために討伐されかけたわけで。


子供には害はまだないだろうということで、私たちのような獣使いが引き取っている。


将来人間の味方になるように、そしてグレないように育てるのが私の仕事ってわけ。


この子たちはそんな過去がありながら、私には懐いてくれる。ありがたい。


私にも獣使いとしての才能がカケラでもあるのだろうか…?


それとも記憶もないほど小さいときに私の所へ来たからだろうか。


まぁいずれにせよ、私たちは今の所上手くやっている。


このままこの暮らしが続けばいいのだが…。


「なに暗い顔してるの?シノ。どうかした?」


と、イオリ。意外と勘がいい。


「なんでもないわよ」


「何かあったらボクにすぐ言ってね!」


と、エリオ。やっぱり頼もしい。


「…なんか言えば?」


私は意地悪くレイに話を振る。


「知らねぇ」


やっぱりな対応のレイだ。素直じゃない、まったく。


「ねぇ、私達が出会った日のこと覚えてる?レイ」


「うへぇ…」


うんざりなような顔をするレイ。



あれはある寒い地方でのこと。


私のほとんど初仕事の日だった。


私は1代目である父についていくだけで精いっぱいだった。


雪の中、山を登り、懸命に現場へ向かっていた。


ようやく着いたと思ったら、そこには討伐隊とそれに駆られた大型の影豹がいた。そして。


そこには小さな子供の影豹が傷ついて横たわっていた。


「さぁ。手当をしてやれ。それがお前の初仕事だ。」


父が言う。


「…え!?私が?」


そうだ。と、父。


「わかった。やってみる」


私は吹きすさむ雪の中、必死に手当てをした。


上手くいくかもわからない。そんな中でかじかむ手で私は手当てを続ける。


治癒魔法はあまり得意ではない。が、今はそんなこと言っている場合ではない。


練習はしてきた。できるはず…!できると信じてる。


討伐隊は去った後だった。彼らは討伐を終えて早々に帰っていった。


「終わった…」


私はできるすべてを尽くした。


「よくやった」


父が言う。


「さ、帰るぞ。冷えるからな」


治癒は施したが、弱った体でこの寒さはさすがに応える。


私たちも早々に帰ることにした。


「キュウ…キュウ…」


まだ人語は喋れないようだが。何を言っているのだろうか…。


こうして私の初仕事は終わった。




「覚えてねぇやい」


ぶっきらぼうにレイは言う。


「またまたぁ~。私あんなに頑張ったんだよ~?」


「じゃあ逆にあんな小さいときのこと覚えてんのかよ?」


「ふ~ん、そんなこと言うんだ。こうしてやるっ」


モフモフモフ―!と、私はレイをモフしだいた。


「ばっ、ばかやめろ!」


あははは、と私。


いやぁ~、ホントに今が楽しい。


「あ、ズルい!ボクにもやってぇ―!」


イオリが割って入ってくる。


「いやぁ~イオリくんにもいろいろなことがあってねぇ~…」


「ボクも!」


とエリオ。


「もちろん君もだよ~、エリオくん!」


今日も今日とてモフりの日々です。




そんなときだった


「おい!大変だ!!街に盗賊の集団が現れたぞ!」


街の人たちが一気にざわめき立つ。



「おらおらぁ!とっとと金目のものをよこせぇ!」


一体どういうことだろう。最近の不況のせいで暴徒が荒れ出したとでもいうのだろうか。


そして盗賊の一部が私の所にも来たのであった。



「なんだぁ、姉ぇちゃんと…ガキが3人かぁ?」


「ほら!命が惜しけりゃ金目のものだ!早くだせぇ」


盗賊が言う。


「やめなさい!」


私は大声で言った。


「フンッ!そんなんでやめるわけねぇだろぉ」


盗賊は私に襲い掛かろうとする。



「やめろ」


その言葉と共に盗賊の1人が後ろへ吹き飛んだ。


「だからやめろと言ったのに…」


私は飽きれながらに言う。



「大丈夫?ケガなかった?」


「大丈夫よ。私はね」


そこにはバキバキに戦闘モードに入った3体の魔獣がいた。


「あなたたちも大きくなったわねぇ」


そう。イオリ、エリオ、レイの3人だ。


モフモフ状態の時とは違う姿がそこにあった。


「さ、ついでに街を救っておいで!」


「OK!」


「任せてよ!」


「しゃあねぇなぁ…!」


と言って3人は街へ駆け出して行った。


その後、ものの5分で盗賊たちは制圧された。


「よくやったわ!さ、ご褒美よ~!」


モフモフモフ~!


「いったい、誰へのご褒美だ?」


と、レイ。


「もちろん私~!」


「なんだそれ…」



一件落着だ。



こうして私たちのモフモフライフは続いていくのだった。

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