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受付でのトラブル



受けつけの人は眼鏡をかけた男子学生だった。

糸目でアンナ様の全身を見回すと眉間に皺をつけ口を歪めて言った。

「なにか勘違いしてないか?この王立学園は誰でも希望すれば受験できるわけじゃないんだ。ある一定の資格を持った保証人の紹介状が必要なんだよ。お前たち薄汚い二人はさっさとこの会場から出て行け」

「あなたのお名前は?」

「なに?」

「あなたは第二王子ダニエル殿下を侮辱したのですよ」

「訳の分からないことを言うな。おーい、警備係! この二人を摘まみだしてくれ!」

すると駆け付けた屈強な男が持っていた棍棒でアンナ様を打ち据えようとした。

私はその懐に潜り込み掌で両目と鼻柱を叩いた。

バシンッ

男は鼻血を出して目を手で覆った。

私はとどめに股間を蹴り上げた。

ボスン

「ぐぎゃっ」

「大変だっ、警備がひとりぐがっ」

メガネの糸目が喚いたので、そいつの喉を抜き手で突いてやった。

警備らしい男たちがあちこちから駆け付けて来た。

私は大声で言った。

「この受付は第二王子殿下の紹介状を持ったアンナ様を侮辱して摘まみだすように警備に命じました。ここにうずくまっている警備の者は棍棒でアンナ様を打ち据えようとしました。第二王子殿下に招待を受けて来たアンナ様に対する数々の無礼はダニエル王子殿下に対する無礼でもあり、不敬だと思いますが、いかが?!」

集まった警備の者たちは成人の男たちだったが、私の言葉に判断に迷ったようだ。

そこで私は畳みかけた。

「どなたか紹介状の真偽を判定できる方はおりませんか? この受付の者はアンナ様がダニエル殿下とのつながりを示唆したにも拘らず確かめもせず、警備に命じて私たち二人を摘まみだすように言ったのですよ。これでは話になりませんね。どなたか紹介状を見る資格のある方はおりませんか?」

「私が見よう」

声を出したのは身なりの良い少年だった。

よく見ればあのときの少年、マイケル王子だった。

「だが見るまでもないようだ。身なりは男装して荒んだ形をしているが、あなたはナウリー子爵家の令嬢のアンナ・ナウリー嬢ですね。それならば間違いありません。でも受付を責めるのはお門違いです。兄の紹介状を受けて何故そのような形で受付に来たのですか?」

「それはーー「待ってください、マイケル王子殿下」」

突然現れた少年は間違いなくあの第三王子のマイケル殿下だった。私が口を合わせて息を送り込んだマイケル王子だった。アンナ様が気後れしてなにか弁明する前に私は勢いで王子を含むこの場の人々を説得を試みた。

「もちろん、身なりを整えてこの場に臨む積りではいましたが、辺境の地から馬に乗って来る途中護衛の数を倍も上回る二十名近くの盗賊に襲われ戦って来たのです。

血糊を洗って身を清め服装を改めて来たのでは、今日の受付には間に合いません。間に合わなければ紹介状を頂きながらそのご好意を無駄にしてしまうことになります。辺境から来るということは王都に住んでいて都内から通う場合と違うことをお察しください、マイケル王子殿下。あなた様も辺境においで下さったとき、その過酷な環境をご覧になっていったはずですので、お分かりいただけますでしょう」

「うむう、それを言われたのでは何も言えない。ところでその方は女性なのか?名を伺っても良いか」

「盗るに足りない村娘ですので、どうかお見逃し下さい」

私は首を横に振りながら笑顔で胡麻化した。

「うむう、私が名を問うて、名乗ってもらえなかったのはこれで二回目だ。待てよ?そなたは私と最近会ったことはないか?」

やばいっ。話題を逸らさなければ。

「とにかく殿下、私たちの身分を保証して下さりましてありがとうございます。ここが無理なら別の受付に並び直さなければいけませんが」

「いや、その必要はない。誰かこの者の代わりの受付を呼ぶように。それとこの者と、その警備の者は捕縛するように。兄上が招待した方を侮辱し打擲しようとしたのは明らかに不敬である」

「「「は、殿下」」」

警備の者たちは二人を連行して行く。

そしてすぐに代わりの受付が来てアンナ様から紹介状を受け取った。

「間違いなくダニエル王子殿下の紹介状です。そしてそちらの方は従者として受験されるのですね?」

「はい、アンナ様の従者のサリー・トロットです。父は騎士爵です」

「問題ありません。ではお二人の受検票をお渡しします受験料については事前に頂いてますので、後は明日の受験に朝9時までに会場に入ってください」

私は名乗る時周囲に聞こえないように小声で言った。どこでマイケル王子殿下が耳をそばだてているか分からないからである。

読んでいただきまして、本当にありがとうございます。


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