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第4章 ー黒薔薇の逆襲ー
王国が財政難に陥ったとき、救いの手を差し伸べたのは、黒薔薇商会だった。リディアは貿易同盟を武器に王宮に戻り、王太子と妹の罪を暴く。妹は王太子妃教育に飽き、豪奢なパーティと買い物に明け暮れ、公務も放り出していた。リディアは静かに告げる。「貴方たちには、王国を背負う資格はない。」王太子と妹は、リディアが持つ確かな証拠に屈し、アルベルトは廃嫡、セシリアは国外追放を言い渡された。国を救ったリディアは、故郷を離れ、ラヴァンナでアレクシス王子と人生を歩むことを選ぶ。「君の隣に、これからも。」彼女はようやく、自分の幸せを掴み取った。