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歌えない天使  作者: 黒羽
2/7

01 彼岸花

タイトルは花言葉が意味しています

夏休み真っ盛りの俺が何故こんな煩い生徒会室にいるのか。答えは簡単。俺が生徒会長だからだ。


「れーんー!おなか減ったー!」

「知らん」


音緒ねおが俺にすがってくる。どうせまた朝ごはん食ってこなかったんだろ。俺が知った事じゃない。というか役員じゃないお前が何でいるんだよ。


「だって暇だし」


・・・。

宿題しろよ。そうツッコミをいれたら音緒の幼馴染の那拓なつ紀終きしゅうが加勢してくる。


「だって分かんないし!」

「だからやる気失せるし!」


アホ3人組はぶーぶー言ってくるが気にしない。気にしたら負けだ。知らん。授業聞いてないのが悪いんだろ。


「聞いてもわかんないもん!」

「3人組でまとめんな!」

「アホじゃねぇ!」


あー煩い煩い。救いを求めるように奥で電卓を叩いている少女と読書している少年をみる。電卓の方は会計職の由乃ゆのでもう一人は副会長の霧亜きりあだ。2人ともたすけてくれそうにないので自分で振り切った。


「騒がしいですね。まったく」

「同感」


俺も同感だ。このクソ暑い中よくあんだけ騒げんな。関心するよ。


「蓮、今月予算危ないですよ」

「え!?また!?」


聞き返すと由乃はこくんとうなずく。またどうせあいつらが使ったんだろ・・・。


「どうすんだよ、文化祭・・・」

「予算なら風紀委員のを使ってくれていいわ」


振り向くといつのまにいたのか風紀委員長の亜梨雛ありすが立っていた。


「いいのか?」

「えぇ」


ありがとうといおうとした時、コンコンとノック音が響いた。どうぞといえばドアはそーっと開く。こんなとこに来る物好きな奴がいたんだなと思っていると入ってきたのは生徒会書記の千優ちうと俺の親友のさくら、同じく親友のいつきの3人だった。それともう一人。俺と鏡写しのような少女。俺と左右逆の赤と緑のオッドアイ。俺と同じ金髪。ただ髪の長さと身長だけが違っていた。俺は腰くらいまである髪を後ろで結っているが、彼女はショートだった。

桜が口を開く。


「この子蓮に会いにきたんだって」


この瞬間、俺の運命の歯車は大きく動き出した。

彼岸花の花言葉・・・再会

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