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虫喰いのAI  作者: れくいえむ
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第五話 知らない気持ち

目が覚めると、白衣を着た医療型ヒトロイドがたっていた。


「あら、起きましたか。先輩起きてください。蓮人さんが起きましたよ。」


起き上がろうとすると俺の足元にRoseが突っ伏して眠っていた。

起き上がったRoseの顔は少し疲れていて目の周りは少し赤くなっていた。


「フォセカ先輩、私凛香さん呼んできますね。」


看護師っぽいヒトロイドが走って部屋から駆け出して行った。


「あなた、一週間眠っていたのよ。まあ、寝てただけだけど」


フォセカと呼ばれたヒトロイドが話した。


「お兄ちゃーーーーーん。」


凛香が叫びながら飛びついてきたから頭を撫でてあげる。


「2人とも心配かけてごめん。」


凛香の頭を撫でながら俺は謝った。

2人はそんな俺を見ながら笑い出した。


「な、何笑って、、、」


「ほんとにお兄ちゃんは真面目だなぁ。」


「ほんとですよ。後先考えずに丸腰でヒトロイドに立ち向かった人とは思えないです。」


「ほんとごめんな。」


Roseはいつもの笑顔で笑った。


「じゃあ私は皆さんに知らせてきますね。」


そう言ってRoseは部屋を出ていった。


「あ、そうだ。お兄ちゃん、いいこと教えてあげるよ。」


Roseが部屋を出て少ししてから思い出したように凛香がそう言った。


「Roseね、お兄ちゃんが起きる前までずっと泣いてたんだよ。毎日泣き疲れて眠ってたの!」


「そうだろうな。あの目見たらさ分かるよ。凛香も心配させてごめんな。」


そう言って凛香の頭を撫でた。


「なあ凛香。」


俺は凛香を撫でる手を止めて問いかける。


「Roseは信じて良いよな?」


「うん。当然!」


凛香は笑顔でそう言った。



「蓮人くん?蓮人くん!」

私の過去の話をした後彼は倒れた。

何度呼んでも返事が返って来ない。

このまま起きてくれないかもしれない...

不安になって医務室に連れていった。

蓮人くんを抱き上げてダッシュで医務室まで連れて行った。

医務室の扉を開けると医療用ヒトロイドのフォセカが少しびっくりした顔で作業の手を止めた。


「フォセカ、蓮人くんが、蓮人くんが、」


「先輩、少し落ち着いてください。 」


「でも、でも、」


蓮 人くんがこのまま目を開けなかったら、声が聞けなくなったら、どうしよう。

蓮人くんの顔に自分の涙がこぼれ落ちる。


「先輩、この私が治療するんです。私、失敗したことないでしょう?」


そう言ってフォセカは笑った。

私はフォセカを尊敬するほどに信じている。

私は蓮人くんをベットに下ろした。


「フォセカ、絶対蓮人くんを助けて、、」


「もちろんです。任せてください。」


その台詞を聞いた後私は処置室を出た。

5分後フォセカが処置室から出てきた。


「先輩。蓮人さん、寝てるだけですよ。寝落ちです。」


そう言って彼女が微笑んだ。


「な、え、ああ、よかった。」


一気に力が抜けて私は座り込んだ。


蓮人くんと凛華ちゃんを見た時この2人を守りたいと思った。

理由なんてわからないけど人間の時の私と少しオーラが似ていた。

同情なんかじゃない、ただ、本当に守りたいと思った。

そんなことを思って、何度も何度も話しかけた。

どれだけ罵倒されようと、無視されようと、叩かれようと。

あの日、蓮人くんは暴力を愛の証だと言った。

それを聞いた瞬間、蓮人くんの親に怒りが湧いた。

そして、そんなことを言った蓮人くんにもすごく怒ってしまった。

そして、反射的に手が出てしまった。

その後、蓮人くんがいなくなったときはほんとに怖かった。

見つけた時蓮人くんは公園のベンチに座っていた。

見つけた瞬間、走り出していた。

たくさん、たくさん謝った。

許してくれないかもしれない、いや、きっと許してくれない。

だから、許してくれなくても何度も謝ろうと思っていた。

でも彼は、蓮人くんは許してくれた。

笑ってありがとうって言ってくれた。

その後も夜さんの暴力から助け出してくれた。

私の過去の話を聞いても責めなかった。

優しく頷きながら聴いてくれた。

その瞬間恋に落ちる音がした。

ヒトロイドが人間に恋することなんてあっていい訳がない。

でも私の心は人間だ。

だから人を、蓮人くんを好きになってしまった。

蓮人くんに出会う前は人を信じられなかった。

私の不幸は全て人間のせいだった。

親に裏切られて、人間のせいで親友を失って、人間のせいで人ではなくなったのだから。

だからこそ、ヒトロイドを憎んでいる彼に興味を持った。

そして彼に恋に落ちた。

史郷蓮人に人としての私の心が恋をした。

ほんの少しだけ残った私の人の心が少しだけ大きくなった瞬間だった。



「先輩が起きたら、お礼言っといてくださいね。

あなたが全然起きないもんだから、ずっと泣いてたのよ。

それに、ずっと心配してた。

先輩は他のヒトロイドとは全然違うんだから。

まあ私もヒトロイドなんだけどね。」


起きた俺にフォセカはそう言って微笑んだ。

あれから俺はRoseを信じてみることにした。

Roseは他のヒトロイドと違って無機質な声じゃなかった。

よく考えると初めてあった日から感情が見えていた。

笑った顔も怒った顔も人間にしかない、いや、ヒトロイドにあるはずもない感情だったのだ。

そんな感情をヒトロイドに植え付ければすぐにでも反乱が起きるに決まってる。

廃棄されたヒトロイドは廃棄場を彷徨っているのだ。

人間はものだと思ってるのだから当然だ。

だから、そんなものに感情があったらとっくの昔に人間は滅んでる。

人間なんて滅んでもいいし、凜香だけいればいい。

ヒトロイドなんていらないし、世界は滅んでまた生まれ変わるべきだとも思っていた。

凜香がいなかったらとっくに自殺してる。

そんな俺の前に1人のいや、一体のヒトロイドが現れた。

彼女は俺の親を奪ったアイツに似ていた。

でも、あいつとは全く性格が似てなくて、感情豊かで表情豊かでほんとにロボットかと思った。

だから、元人間ってことを聞いて納得した。

俺の中でRoseは一体ではなくて1人になった。

彼女は、怒ってくれた。

俺のために叩いてくれた。

親の暴力は愛の証、俺が自分に言い聞かせてたことを彼女は否定してくれた。

彼女がヒトロイドの時に人を殺しているのも知ってる。

それでも彼女が俺のために怒ってくれたことが嬉しかった。

だから、彼女を信じてみることにした。

Roseを一人の女の子として見てみることにした。

凜香と同じように大切にしてみることにした。

Rose_17が、笑ってくれると俺も凜香も嬉しいから。


「ありがとうRose。」


俺はそう言って、眠る彼女の頭を撫でた。

銀色の髪が夕日にあたってキラキラ光る。


「蓮人くん」


Roseが俺の名前を呼んでむにゃむにゃ笑う。

なんだか恥ずかしくなって、俺はRoseに布団をかぶせた。

なんだかドキドキした。

この気持ちの正体は一体なんなんだろう。

分たないままその気持ちに蓋をして俺はまたベットに寝転んだ。


書き終わっている分がなくなったため週一投稿ができなくなると思います。

いつも題名はゆわらに任せっきりだったのでありきたりの題名になりますが物語には自信しかないので読んでってください!

誤字脱字などなどがあれば教えてくださるとありがたいです。

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