悪魔
こんな事があった。
俺はショックから思わず孤児院の自分の部屋に入ってイスと、縄を用意した。
ちょうど縄をかけれそうなカーテンのレールに縄をかけた。
俺は死ぬ。
その事に案外俺はなにも感じなかった。
誰も入れないように扉は開かないようにした。
俺はイスの上に立つ。
そして、縄の先の輪を持った。
そして、首にかける直前、1粒の大きな涙が流れた。
そこから涙は止まらない。
俺を捨てたクソな親。孤児院のクソな管理者と仲間。学校で俺の虐めを見て見ぬふりをしたクソな先生。同じく、クソな同級生。
「ほんっと!!!!クソな、人生だったよ……」
「みんな!俺を見て嫌な顔!お前らの方が怪物だろ!クソが!死ね!全員死んじまえ!!」
あいつらへの最大の罵倒と呪い死んじまえという思いを込めて俺は言う。
泣いているが子供や犬のようないい笑顔で。
「おかげで、クソな人生送れたよ。」
「ありがとな。」
そうして、俺はイスを蹴った。
俺の首が締まる。
苦しい。
できるなら死にたくない。
しかし、死んだ方が楽だ。
そして、俺の意識は深い底なし沼に入りかけた。その時だった。
ドサッ
どうやら俺が落ちたようだ。
「ゴホッゴホッ……だ、誰だ……」
「おやおや、まだ生きていてよかった。」
その声は老人や幼児の声青年の声少女の声が混ざった声だった。
そして、その声は倒れている前にいる黒いものから聞こえている。
幻覚か?俺はおかしくなったようだ。
「おやおや、私は幻覚じゃないよ。」
「私の名前はJOKER。君を救いに来た悪魔さ。」