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かるはずみ

この作品はフィクションです

「大変なんだよ大変なんだよ!大変過ぎて海の水がチョコチップになってしまうんだよ!」

「どんな状況だよ。」

「とかいへくんたに!とかいへくんたに!」

「…………え〜と、パニクって言葉がぐちゃぐちゃになってるが、とにかくたいへん、って言いたいのか?」

「よくわかったな。誉めてあげようなんだよ。」

「それはそれは。で?」

「ん?」

「何がそんなに大変なんだ?」

「………。」

「………。」

「別に?」

「………はい?」

「別になにも大変ではないんだよ。」

「………え、何?」

「何が?」

「物凄く大変なことが発生した、みたいなテンションで来ただろ?」

「あ〜。それ?」

「それ。」

「それはあれなんだよ。軽はずみに驚いてみた、ってやつなんだよ。」

「………なにそれ?」

「人間パニックを起こすと、どんな行動や言動を起こしてしまうかわからないんだよ。」

「それはそうだけど。」

「だからそうならないために、パニックの予行演習をしてみたんだよ。軽はずみに。」

「軽はずみに?」

「軽はずみに。」

「思い付きで?」

「思い付きではない。」

「どう違うんだ?」

「軽はずみ、っていうのは、よく考えずに行動したり喋ったりする的なことなんだよ。」

「そうだな。」

「思い付き、っていうのは、その場で考え付いたことを実行する的なことなんだよ。」

「そうだな。」

「………な?」

「何が?」

「つまり、考え付いたことを実行するか、よく考えずに実行するかの違いなんだよ。」

「いや、でもさ。」

「ん?」

「よく考えずに、ってことは、少しは考えて、ったことだよな?」

「うん。」

「それって要は、思い付き、ってことなんじゃないか?」

「……………。」

「……………。」



























「あ〜あ、軽はずみにお腹がすいた。」

「急にどうした。」

「私は軽はずみに牛タンが食べたいんだよ。シーザーサラダも軽はずみに注文したいんだよ。なんせ私は軽はずみだから!」

「おいおい。」

「キミが軽はずみと思い付きを同じものとして扱うのなら、私は軽はずみの存在意義を守るために戦うんだよ!軽はずみな気持ちで!」

「それはどうなんだろう。」

「軽はずみのアイドントノウを守るのは私なんだよ!」

「アイデンティティーのことか?」

「そうそれ。」

「軽はずみに発言するから間違えるんだぞ。」

「それは願ったりかなったり。」

「こっちが困るからやめてくれ。」


軽はずみにいろいろ書いてみた結果

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