いぬ
この作品はフィクションです。
「前回が、ねこ、だったから、今回は、いぬ?」
「そうらしい。」
「安直。」
「確かにな。」
「この世界に生きるものたちの、三大暮らしのパートナー。それが、犬、猫、エスカルゴ。」
「食用カタツムリ大出世。」
「この世界に生きるものたちは、一日一食はエスカルゴを食べないと大変なことになるからね。」
「お前が住んでる世界と俺が住んでる世界が別世界説。」
「私とキミの間で時空が歪んでるからね。」
「全く気づかなかったのだが。」
「ま、それがカプサイシンってものよ。」
「どういうことでしょう。」
「犬可愛いよね。」
「可愛いな。」
「君は犬のどんなところが一番かわいいと思うのかね?そうかよく懐いてくれるところか。」
「解答権という概念の消失。」
「今のちょっと似た響きの言葉だったね。解答権と概念。」
「そうか?」
「解答権からの該当権からのカプサイシンからの概念。」
「急に辛いの挟んだのはなんで?」
「辛いの挟みたくなるじゃん?洋画ばっかり観てるとさ。」
「そうか?」
「キスシーンしてる二人の唇の間にカプサイシン挟みたくなるじゃん?」
「ラブシーンがコメディに様変わり。」
「家族で観てるときにキスシーン入ると気まずいじゃん?」
「そもそも家族で映画観る機会とか、最近無いけどな。」
「そんな時代なんだねぇ。」
「家族の形ってのも時代によって変わってくからなぁ。」
「俗に言う、あれだね。ファンタスティックストラテジー。」
「俗に言う、の意味は。」
「………違った?」
「そんな怯えた子犬みたいな表情をするのはやめなさい。」
「残念。怯えたフクロモモンガでした。」
「イメージが沸かないんだよなぁ。」
「イメージなんてのは想像力次第でどうとでもなるんだよ。」
「さすが柔軟な小学生。」
「何が?眼球が?」
「眼球が柔軟ってどういう状態だよ。」
「目に砂が入っても音速で跳ね返す。」
「それは柔軟とかそういうレベルじゃない。」
「ゴールデンレトリバーも真っ青だよね。」
「ゴールデンレトリバーじゃなくても真っ青だよ。」
「このスキルを活かして、目指そうと思います。」
「何を。」
「トップブリーダー。」
「どう活かせるのか大変に興味がある次第。」
「犬が何か悪さをしたら、目から砂粒を音速で」
「ただの砂粒も音速で発射すると凶器になるって知ってる?」
「大丈夫。犬は可愛いからそんなことはしない。」
「じゃあなんで発言したんだよ。」
「猫の気まぐれさ。」
「前回に戻るな。」
エスカルゴって食べたこと無いけど美味しいんだろうか。