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じゅんい

この作品はフィクションです。

「嫌だねぇ。」

「何が。」

「びちょ濡れのカツラをかぶって環状線一周。」

「それは嫌だな。」

「でしょ?」

「嫌だけど、どこから出てきたその苦行。」

「今、私の中でちょっとした超絶ブームが起こってるんだよ。」

「平均化すると、普通にはまってること、ってことかな?」

「そう考えてもらって構わないよビボルザークくん。」

「どちら様でしょうか。」

「こんなびちょ濡れシチュエーションは嫌だランキングを作成中なんだよ。」

「わー、全然興味湧かないけど興味あるふりしておこうかな。」

「よきにはからえ。」

「で、さっきのやつの順位は?」

「ふむ。びちょ濡れのカツラをかぶって環状線一周、は、」

「…。」

「ずばり、第7位だね。」

「わー、何位だろうと全然興味湧かないけど、興味あるふりしておこうかな。」

「よきにはからえ。」

「入賞おめでとうございます。」

「ありがとうございます。」

「商品とかあるんですか?」

「明日の昨日をプレゼント。」

「つまり今日を生きる権利をいただきました。」

「しかーっし!!!」

「急に叫ぶの肝臓に悪いよ?」

「その程度では上位の牙城は崩せない!」

「もっと嫌なびしょ濡れシチュエーションがあるってことか。」

「びちょ濡れ、な?」

「こだわるんだ、そこ。」

「びしょ濡れとびちょ濡れじゃあ違うも違うで違いすぎるくらいに違うんだよ。ヒラメとカレイくらい違うんだよ。」

「結構似てるじゃん。」

「おめでとうございます。」

「何が?」

「びちょ濡れになりながらヒラメとカレイが結構似ていることをつっこむ、が、6位にランクインしました。」

「リアルタイム順位変動。」

「というわけで、」

「俺は濡れないからな?」

「…………………………え?」

「何その世界に絶望したような表情。」

「せっかくランクインしたのに?」

「したけど濡れたくはない。」

「濡れなかったらランク外に転落するんだよ?」

「したとしても濡れたくはない。」

「びちょ濡れじゃなくてびしょ濡れなら?」

「濡れたくはない。」

「……………………同居人。」

「なんだ。」

「正解。」

「なんなんだよ。」

「寒い時期にわざわざ濡れる必要なんてないんだよ。体は名誉よりも大事にしなきゃならない。まさしく。」

「そこまでの名誉には思えないんだが。」

「というわけで、こんなびちょ濡れシチュエーションは嫌だランキング、堂々の第一位は。」

「続いてたのか。」

「冬の寒空の下、びちょ濡れで放置されて体調不良。でした。」

「ガチで嫌なの出たな。」

体調には本当お気をつけて。

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