ねむれないよる
この作品はフィクションです。
「不眠症なんだよ。」
「急だな。」
「不眠症は急にやって来るからね。」
「そうか?」
「キュウリの浅漬けくらい急にやって来るからね。」
「その例えは今一つわからない。」
「キュウリだけに浅漬け、ってか!?」
「その発言は今一つわからない。」
「もう〜、なんなんだよ。同居人は今一つわからないことだらけじゃないか。」
「仕方ないだろ。脳が働いてないんだから…。」
「なんで?脳死?」
「さらっと恐ろしいことを言うな。」
「なんで脳が働いてないんだよ?そうか鉄分不足か。」
「間違った自己完結。」
「鉄分不足の時には鉄筋ビルを食べると良いんだよ。」
「ダイレクト鉄分摂取。」
「早速都市部へ繰り出すかい?」
「行かない。」
「なんで?」
「鉄筋ビルは食べないから。」
「そりゃそうだろなんだよ。鉄筋ビル食べる人間なんかいてたまるかってんだべらぼうめぇ。」
「急な江戸っ子。」
「江戸っ子は急にやって来るからね。」
「そうか?」
「球威のあるスローカーブくらい急にやってきます。」
「その例えはいろいろとわからない。」
「球威だけに開幕3連勝、ってか!?」
「その発言はいろいろとわからない。」
「もう〜、なんなんだよ。同居人はいろいろとわからないことだらけじゃないか。そうか脳死か。」
「間違った自己完結セカンドシーズン。」
「シーズン10くらいまでは続くからね。」
「まさかの人気作。」
「あまりの人気に徹夜で見る人が続出。全国民を不眠症に追い込んだ伝説の作品。それが、黄昏のカツカレー!」
「はじめまして。」
「どういたしまして。」
「ダジャレかよ。」
「ダジャレだよ。」
「認めるのかよ。」
「こういうわかりやすいタイトルの方が記憶に残るから人気作になりやすいんだよ。そういう統計は別にとっていない。めんどくさいから。」
「だろうな。」
「そんなん取ってたら徹夜作業になって不眠症になるんだよ。」
「もうなってるじゃん。」
「不眠症の状態で、さらに不眠症になることを、何て言うか知っているかね?」
「知るよしもない。」
「ぶ眠症。」
「2回分だから?」
「そんなことは知らん。」
「お前発信なんだけど?」
「とりあえず無視します。」
「なんで?」
「安眠できる方法を知らないかい?」
「安眠枕でも使ってみるか?」
「黄昏のマコガレイ?」
「聴覚異常かな?」
「カレイの煮付け美味しいよね。」
「美味しいな。」
「あの美味しさは急にやって来るからね。」
「それは個人差あると思う。」
「眠気も急にやって来るからね。」
「赤ちゃんかな?」
「じゃ、おやすみ。」
「不眠症じゃないじゃん。」
急にやって来るものは多いからね。慣れとかないと。