てんらんかい
この作品はフィクションです。
「ニュース!ニュース!ニュース!」
「なんだ。」
「大変なお知らせがあるんだよ!」
「どんな。」
「開催中なんだよ!」
「何が。」
「……………。」
「…。」
「……………。」
「…?」
「………はぁ〜〜〜〜〜………。」
「なんだよ。」
「なんでそんなに冷めているんだよ?」
「なんでって。」
「ニュースで大変なお知らせで開催中なんだよ?」
「それは聞いた。」
「それを踏まえて、その反応?」
「うん。」
「同居人。」
「なんだ。」
「キミはほんっとあれだよ。」
「………。」
「その………、澄まし汁?」
「思い付かなかったんだな。」
「思い付かなかったものは仕方ないんだよ!でもかつての恩師も言っていた!例え答えがわからなくても何かしら記入すれば得点になるかもしれないと!」
「お前、現役で小学生だろ。」
「………という、展覧会が開催中です。」
「……………は?」
「ん?」
「え?」
「何?」
「展覧会?」
「うん。」
「…なにを展覧してるのかさっぱりわからないのだが。」
「同居人。」
「なんだ。」
「キミはほんっとあれだよ。」
「………。」
「その………、つみれ汁?」
「思い付かなかったんだな。」
「思い付かなかったものは仕方ないんだよ!でもかつての恩師も言っていた!例え答えがわからなくても汁物の名前を記入すれば得点になるかもしれないと!」
「それ本当に恩師か?」
「それはそれとして。これだけしっかり説明したのにわからないのかい?」
「わからない。」
「だから。恩師の部分点澄まし汁展覧会、が、開催中なんだよ。」
「それは無理がある。」
「なにがさ。」
「それは結局なんだ?澄まし汁の展覧会なのか?」
「澄まし汁、じゃないんだよ。恩師の部分点澄まし汁、なんだよ。」
「…まぁいいけど。で、その、恩師の部分点澄まし汁、ってのは何なんだよ?」
「何なんだよ?って聞かれてもなぁ…。恩師の部分点澄まし汁は講師の追加点しじみ汁としか言い様が」
「待て待て待て待て。」
「何々何々。」
「別物が誕生しましたが。」
「ほぉ?澄まし汁、と、しじみ汁、が、別物である、と。キミはそういうわけだね?」
「あぁ。」
「正解。」
「よし。」
「展覧会開こう。」
「なんで。」
「汁の違いがわかる男展覧会。」
「待て待て待て待て。」
「何々何々。」
「俺を展示する気か?」
「うん。」
「なんの躊躇も遠慮もなく即答しやがった。」
「斬新じゃろ?」
「俺の意思は。」
「気にするな!」
「お前が言うな。」
私はお雑煮が好きです。