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いや違うんです。本当にただの農民なんです  作者: あおのん
第4章 魔人討伐! 〜初心者編〜
51/120

第45話 神界で手に入れた物を整理しようぜ

誤字報告ありがとうございます!


20190717 最期 -> 最後

敵の数は

イマチュアデビル7体と、

悪魔の親玉が1体。


位置としては、

7体のうち目の前に悪魔が4体。

数十メートル先に親玉+他の悪魔。


パッと見てわかる状況はこんなところか。


(まず目の前の4体をどうにかしないとな…)


サナ曰く、神剣の名前を言えばなんとかなるらしい。


ほんまかいな、と思わなくも無い。

しかし、人間何事も信頼が大切だ。


信頼を得るにはこちらも相手を信頼しないと何も始まらない。

神剣さえ呼べば、この4体はなんとかなるとサナが言うのなら、

サナの言葉を信じよう。




さて、次は俺の手持ちの戦力についてだ。


神界から帰って来た甲斐もあって、俺の戦力は結構充実している。


1つ目。

神剣エターナルなんとかセンチュリー。

この戦いで一番期待度の高いこの武器だが、

問題は剣を扱えない俺が一体どう扱うか、だ。


俺は確かめるように

腰に刺した神剣に手を伸ば……す?


あれ?

「ん?」


え?!神剣が腰にささってないんだが!?


「あれ?!あれ?!神剣どこいった!?」


ま、まさかあの超加速の最中に落としたのか!?

やばいやばいやばいと内心焦りまくる俺だったが、

サナが安心させるように教えてくれる。


「大丈夫です。神剣は、普段はその姿が見えないんです。

神剣は正義の化身。正義の味方はいつだってピンチの時にしか姿を見せないものなんです!」


なにやらよくわからない理論だが、大丈夫らしい。


「名前を呼べばわかりますから。大丈夫です!」


「……そ、そうか。それならいいが」



……さて気を取り直して2つ目。

それはこの幼女こと、サナちゃんである。


俺の体を霊体?にして、考えられる時間を作ってくれたことといい、

さっそくサナちゃん大活躍である。

やはり来てもらって正解だった。


魔法などの知識についてはこの子にガンガン相談していきたい。

とりあえず何か困ったことがあったら相談するようにしよう。



そして3つ目…。

こいつについては、貰うつもりはなかったのだが

図らずももらってしまった。

俺は左手の薬指を見つめる。そこに輝くのは黒く光る指輪。


そう、勇者パックを埋め込む時につけていた指輪だ。

意図せずしてさらっと持ち帰ってしまった。

……大丈夫だろうか?


「なぁ、黒い指輪持ち帰って

来ちゃったんだけど大丈夫だったか…?」


恐る恐るサナに確認する。


「……いつか返した方がいいでしょうね」


……忘れずに返そう。




そして最後の4つ目。

これに関しては、役に立つのかわからんが

まぁ、無いよりはマシだろうくらいのやつだ。



(Hey 勇者。今何時か教えて)

『……知らないよ』



なんでも答えを教えてくれる人工知能に

話かけるくらいの気持ちで、気軽に話しかけてみる。


(Hey クソ勇者。

てめぇ、勝手にイグジットコマンド唱えた

詫びを俺に入れるの忘れてるんじゃ無いかァ?あん?)


『ごめんなさーい』


Oh…Fuck…

なんと間延びした謝罪だろう。

なんかこいつ、最初よりも遠慮がなくなって来て無いか?ゆるせねえ


……俺の中の怒りの温度は徐々に猛っていくのであった。


(まぁこいつに関しては、期待しないでいいだろう。

役に立たない、ないよりはましだろ程度だ)


こいつの有用性は、例えるならば

電卓でいうところの+−×÷以外のボタン。


MRだのなんだの書かれてる用途不明なボタンこそが、

まさしくこの勇者というスカポンタンな存在を

的確に表現しているだろう。


あるいは、ひな壇タレントと同じ程度の必要さと言ってもいい。



『……電卓ってなに?』

「はぁ?電卓は電卓だろ」



さて、あほ勇者のことはさておいて、

今まで言った俺の武器を並べると、下記の通りである。


・神剣

・幼女

・黒い指輪

・ゴミカス


たぶん下の2つは役に立たない。

特に一番下については、勝手にイグジットコマンドを唱えたことも加味して、

役に立たないどころか、害にすらなりうる。

燃えないゴミの日に早めに捨ててしまおう。



さて、以上が敵の状況と俺自身の状況だ。

これらを踏まえて、俺はあの悪魔共と対峙しなければならない。


この状況においての、俺にとっての勝利とはなんだろうか?


(言うまでもないことだが、

俺1人じゃ悪魔たちは絶対に"倒せない")


色々手に入れたとはいえ、俺自身が戦闘力皆無なことに変わりはない。

やはり勝つには「援軍」を待つのが一番だろう。


(……最初の予定と随分変わっちまったなぁ)


当初の目的・思惑としては、

オリビアの力で活躍して、神官たちに俺を見直させるという目的があった。

しかし、状況はもはやそんなことは言っていられない。


生き残ることを第1優先、

援軍が来るまで時間を引き延ばすことが第2優先だ。


俺はサナに、援軍の状況を確認する。



「サナ。援軍が来てるかどうかってわかるか?」


「援軍?えーっと、どうでしょうか。

どうやって調べたらいいですかね」


「そうだな…。

今までのサナの使った魔法の傾向を見てると、

サナはたぶん、人間の精神に干渉できるんだよな?


この周囲にどれくらいの人間の精神があるかとかって調べられるか?」


「あぁ、それならできますね。少々おまちください」

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