悪鬼羅刹
「クソ、面倒くせぇなぁ」
シェルと葵の連携により幽羅は思うように攻撃を繰り出せずにいた
(このまま時間を稼ぐわよ、シェル)
(わかってる、葵)
「マジでうぜぇなぁ!!」
幽羅は叫びながら
金棒で地面を殴ると
クレーター状に凹み
シェル達の体勢が崩れたところを
金棒で殴り飛ばした
「くっ」
「イタッ」
葵は空中で体勢を整えて
地面へと着地し
シェルは地面につく寸前に尻尾で地面を思いきり叩き
体勢を整えて着地した
「あれをやるしかねぇか」
幽羅は地面に金棒を突き刺し
〈悪鬼羅刹〉
身に付けていた装飾品が消え
赤いオーラが幽羅を包むと
体が一回り大きくなっていた
「それじゃあ、行かせてもらうぜ」
次の瞬間
葵の後ろに幽羅が現れ
殴ろうとするが
葵は寸前のところで前へと飛び
居た場所を見てみると
幽羅の手が地面にめり込んでいた
(危なかった)
「チッ避けられたか」
(あれを使うしかないか)
葵は丸薬を取り出すと
口に入れ
噛み砕いた
(やっぱ苦い)
葵が使ったの二倍丸
名前の通り
全てのステータスを2倍にする代わりに
口の中には物凄い苦味が襲われる
苦味がなくなると効果も切れてしまう
効果が切れると
全てのステータスが元の二分の一となり
解除されるには効果時間×2の時間かかる
「私も」
シェルは二倍丸を取り出し
口に入れようとすると
「馬鹿、シェルまで使ってどうするのよ?」
葵はシェルに近付き
二倍丸を取り上げ
アイテムボックスへと入れた
「えぇ、私も戦えるのに」
「約束を忘れたの?」
「もぉー覚えているよ」
幽羅は2人の背後に現れ
「お喋りなんて、随分と余裕じゃねぇか」
両手を組み
思い切り地面へと振り降ろすが
葵が両手で受け止め
地面へと投げ飛ばし
拳を振り落とし
幽羅は額で受け止めた
「やるじゃねぇか、小娘」
「おばさんもね」
「言うじゃねぇかぁ!!」
幽羅が勢い飛び起きると
後ろへとよろめいた
「おっと、やっぱり強いなぁ」
葵は構えをとり
幽羅と対峙すると
「良いねぇ、久々に骨がある奴が相手で楽しめそうだね」
幽羅は獰猛な笑顔をしながら
ゆっくりと葵へと近付き
目の前で止まり
「それじゃあ、もっと楽しもうぜっ」
幽羅は高速で拳を繰り出すと
葵はそれを防ぐ一方で手出しできない
「どうしたんだい?さっきの威勢はどうしたんだい?」
「私だけを見ていていいのかな?おばさん」
「あぁ、なにがだよ?」
次の瞬間
幽羅は横へと吹っ飛んだ
幽羅がいた場所にはシェルが立っていて
「ナイスタイミング、シェル」
シェルは親指を立てながら
「葵もナイス囮」
「おいおい、せっかくのお楽しみを邪魔してくれてんじゃねぇよ」
幽羅は首をポキポキとならしながら
立ち上がってこちらを見ていた
「やっぱり、今の攻撃じゃあ余り意味なかったみたい」
「そうみたいね、シェル」
「だったら2人でやるしかないわね、ちゃんとついてくるのよ、シェル」
「葵こそ、ついてきてよね」
2人は幽羅に向かって走り出した




