時間稼ぎ
シェルと幽羅は互いに距離をあけ睨みあっていると
葵がやって来て
「シェルお待たせ」
シェルは葵の方に顔を向け
「葵、遅いよ」
「馬鹿っ前を見てなさい」
幽羅がシェルの背後に現れ
「私相手によそ見をするんなんて、余裕だねっ」
シェルは金棒で殴り飛ばされ
壁へと激突した
葵はシェルへと近づき
「大丈夫?シェル」
シェルは立ち上がり
服についた砂を払いながら
「大丈夫、大丈夫ダメージはそこまで入ってないから」
「そうシャリーに感謝ね、それより戦闘中に相手から目を離すなんて馬鹿なの?」
シェルは頬を人差し指で掻きながら
「つい、葵の声が聞こえたから」
「全くあんたはまぁいいわ、今から私達がすることを伝えとくわ」
シェルは暇そうに立っている幽羅を見ながら
「することってあの女を倒すんでしょ?」
「それができたら一番いいんだけど、まず私達だけでは勝てる可能性は1%もない」
「そんなのやってみなきゃ、わからないじゃん」
「わかるわよ、現に〈縮地〉を使っての攻撃でそこまでダメージ受けてないみたいだし、回復アイテム使っていたら話は別だけど」
「回復アイテムは使ってなかった」
「じゃあ、勝つ可能性はないに等しいわね」
「だったら、どうするの?」
「簡単な話よ、倒せないのなら時間を稼ぐだけよ」
「時間を稼ぐ?」
「そうよ残りの3人はあの女ほど強くはない筈、だったら皆が倒してこっちに来るまでの間」
「あの女を向こうに行かせないようにするのが私達の役目?」
「そうよだから余り無茶はしないでよ、シェルって」
幽羅に向かって走り出しているシェルを見て
葵は頭を抱えながら
「なんで突っ込むかな?」
「お待たせっ」
シェルは飛び蹴りを繰り出すが
金棒によって防がれた
「暇すぎて寝ちまうところだったよ」
シェルは後ろへと飛び退いた
「ねぇ一つ聞いてもいい?」
「なんだい?」
「なんで私達が話している間に攻撃をしなかったの?」
「それは卑怯だろ?」
「PKして物を奪うのは卑怯じゃないの?」
「卑怯じゃない、ちゃんと奪うことを宣言してるし渡せば逃がしてるからな」
「なるほど、わかるようでわからないけど」
シェルは構えながら
「とりあえず、今は貴女を倒す」
幽羅も金棒を構え
「面白いやってみな」
〈縮地〉
任意でMPを消費して
視界内の場所ならどこでも移動でき
消費したMPは移動した最初の攻撃の攻撃力に加算される
加算される効果は10秒経つと使えなくなる




