〈人形師〉カシャン
「ここは?」
ゆずが周りを見回すと
本棚には本や青の液体が入った瓶などが飾っており
机の上に置かれた蝋燭で照らされていた
バンッ
「よく来てくれたわね」
勢いよく扉を開けて入ってきたのは
巨乳の金髪のエルフだった
「あなたは?」
「私は〈人形師〉のカシャンよ」
「カシャンさんですか?私は」
「ユランよ」
「はい?」
「あなたの名前はユランよ」
「いえ私の名前はゆ」
「ユランよ、ステータスを見てみなさい」
「ステータス?」
ユランがそう言うと目の前に透明な画面が現れた
〈名前〉ユラン
〈レベル〉1
〈性別〉女性
〈種族〉ドワーフ
〈職業〉人形師見習い
〈称号〉カシャンの弟子
と書かれていた
「本当にユランになってる、じゃあカシャンさんは師匠」
「そうよ、カシャン師匠と呼びなさい」
胸をより強調するように胸を張っていた
「そう言えば、よく来てくれたわねと言ってましたけど、どういう意味ですか?それとなんで私の名前を知っていたのですか?」
「それはね、ユランのキャラ設定をしたのが私だからよ」
胸を片手でポンっと叩き答えた
「どういうことですか?」
「あなた全部ランダムにしたでしょ」
「ランダム?あぁはい、お任せにしました」
「それが私の考えたキャラを使える条件なのよ♪」
「そうなんですか、でも何で条件なんてつけてるのですか?」
「ユラン、十天聖って知ってる?」
ユランは人差し指を唇に当て
「確か最強の十人でしたっけ」
「それも合っているけど、正しくは神に選ばれた十人よ、この場合の神というのは私達GMのことよ」
「GMって何ですか?」
「あぁGMっていうのはゲームマスターの略よ、つまりこの世界を作った人間のことよ」
「そんな大切な事を言っても良いのですか?」
「大丈夫よ、だってユランは十天聖の一人なんだから」
「えっ」
「それにしても実物もかわいいわ」
「あっあのそれってどういう意味ですか?」
「まだ、自分の姿を見てなかったわね」
「いえ、そういうことでは」
カシャンが指を鳴らすとユランの前に姿見が生えてきた
「これが私……」
写っていたのは
肌は色白で
紫の髪を両側で三つ編みにしており
顔は小顔で瞳は右は赤、左は青色のオッドアイ
服は黒のローブで中は紫のワンピースを着ていた
「かわいい」
カシャン
〈Only Fantasy〉のGMでユランのキャラメイクをした女性
可愛い女の子が好きなのでユランは理想の女の子
現実では胸が小さいためゲームの中では巨乳の女性キャラにしている